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2023/11/23 13:29

香港前場:ハンセン0.4%安で反落、上海総合は0.2%高 無料記事

 23日前場の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比64.76ポイント(0.37%)安の17669.84ポイントと反落する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は1.00ポイント(0.02%)高の6075.83ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は409億2240万香港ドルとなっている(22日前場は416億1450万香港ドル)。
 外部環境の不透明感が重しとなる流れ。米国ではインフレ進行の懸念が再燃し、米長期債利回りの低下は一服している。米ミシガン大学が22日発表した11月の消費者信頼感指数(確報値)は速報値から上方修正され、1年先の期待インフレ率は7カ月ぶりの高水準に上昇した。もっとも、中国経済対策の期待感が根強い中で下値は限定的。低迷する不動産業界を救済するため、当局は対策を急いでいる。外電は22日、複数関係者の話として、中国政府は不動産デベロッパーの資金調達支援に向けた「ホワイトリスト」の草案を作成した――と報じた。碧桂園HD(2007/HK)や遠洋集団HD(3377/HK)、旭輝(884/HK)などがリスト入りしているという。当局は数日中に最終決定する見通しだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産デベロッパー大手の新世界発展(17/HK)が15.4%安、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が3.1%安、アルミ製品の中国宏橋集団(1378/HK)が3.0%安と下げが目立った。新世界発展はこの日、権利落ちとなり、調整後の株価では3.9%安となる。
 セクター別では、非鉄・レアアース関連が安い。上記した中国宏橋集団のほか、希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD(769/HK)が2.7%、非鉄金属・鉱石の五鉱資源(1208/HK)とニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)がそろって2.1%ずつ下落した。
 産金セクターもさえない。山東黄金鉱業(1787/HK)が3.4%安、招金鉱業(1818/HK)が3.0%安、中国黄金国際資源(2099/HK)が2.9%安、紫金鉱業集団(2899/HK)が2.6%安で前場取引を終えた。
 半面、中国不動産セクターは急騰。旭輝(884/HK)が55.6%高、遠洋集団HD(3377/HK)が28.9%高、碧桂園HD(2007/HK)が17.6%高、合景泰富地産(1813/HK)が15.5%高と値を上げた。
 中国自動車セクターも高い。中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が14.5%、小鵬汽車(9868/HK)が4.5%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が3.2%ずつ上昇した。業界団体の全国乗用車市場信息聯席会(乗聯会)が22日に発表した週間データによると、乗用車小売は前年同期比で21%増加。プラス成長が続いている。
 そのほか、好決算を公表したハイテク大手に買いが継続。百度集団(9888/HK)が5.6%高で引けた。同社の7〜9月期決算は、純損益が黒字に転換している。ハンセン科技(テック)指数は0.5%高と反発した。
 一方、本土マーケットは3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.17%高の3048.82ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。自動車株、素材株、インフラ関連株、素材株、半導体株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。公益株、銀行株、食品・酒造株、メディア・娯楽株も売られた。


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