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2024/12/10 13:32

香港前場:ハンセン1.0%高で3日続伸、上海総合は1.6%上昇 無料記事

 10日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比204.09ポイント(1.00%)高の20618.18ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が63.45ポイント(0.86%)高の7424.12ポイントと3日続伸した。売買代金は1548億8530万香港ドルに拡大している(9日前場は866億8720万香港ドル)。
 前日の好地合いを次ぐ流れ。翌年の経済政策方針を決める中国の重要会議「中央経済工作会議」が11〜12日に開催される見通しと伝わる中、9日には中央政治局会議が開催された。政治局会議では、来年は「より積極的な財政政策」と「適度に緩和的な金融政策」を実施する方針が確認されている。金融政策はこれまでの「穏健」から「適度に緩和」に変更。方針転換は、リーマン・ショック後以来14年ぶりだ。そのほか、今回初めて住宅市場と株式市場の安定化を図る方針も示されている。また、李強・首相は9日、国際通貨基金(IMF)や世界銀行など国際機関10団体の代表らとの会合で、中国内需の拡大に向け、マクロ経済政策の強化などあらゆる手段を講じていくと表明した。
 ただ、上値は限定的。ハンセン指数は前日に2.8%高と続伸し、この日は3%超の上昇で寄り付いただけに、短期的な過熱感も意識された。また、取引時間中に公表された11月の中国貿易統計が下振れたことも重し。米ドル建て輸出は前年同月比6.7%増(予想は8.7%増)にとどまり、輸入は3.9%減(予想は0.9%増)に落ち込んでいる。指数は徐々に上げ幅を削った。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産管理サービスの華潤万象生活(1209/HK)が4.8%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.8%高、マカオ・カジノの金沙中国(1928/HK)が3.6%高と上げが目立った。
 セクター別では、消費関連が高い。粉ミルクの中国飛鶴(6186/HK)が4.2%、家電の海信家電集団(921/HK)が4.1%、ハイパーマーケットの高キン零售(6808/HK)が2.8%、乳製品の中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.1%、免税店の中国旅遊集団中免(1880/HK)とスポーツ用品の安踏体育用品(2020/HK)、茶飲料の奈雪的茶HD(2150/HK)がそろって1.9%ずつ上昇した。
 中国空運セクターもしっかり。中国東方航空(670/HK)が3.6%高、中国国際航空(753/HK)が3.4%高、中国南方航空(1055/HK)が2.6%高で前場取引を終えた。
 半面、太陽光発電の関連銘柄はさえない。協キン科技HD(3800/HK)が3.7%、陽光能源HD(757/HK)が2.6%、信義光能HD(968/HK)が2.0%、中国水発興業能源集団(750/HK)が1.5%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.57%高の3456.12ポイントで前場取引を終了した。不動産株が高い。消費関連株、ハイテク株、金融株、資源・素材株、インフラ関連株なども上げが目立っている。


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