2024/11/01 13:43
香港前場:ハンセン1.6%高で3日ぶり反発、上海総合は0.6%上昇
1日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比318.40ポイント(1.57%)高の20635.73ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が132.12ポイント(1.82%)高の7396.23ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は867億7500万香港ドルとなっている(10月31日前場は833億980万香港ドル)。
中国景況感の改善が好感される流れ。取引時間中に公表された10月の財新中国製造業PMI(民間集計)は50.3に拡大し、景況判断の境目となる50を再び回復した(9月は49.3)。先行して前日発表された国家統計局などによる製造業PMIは市場予想(49.9)を上回る50.1となり、節目の50を6カ月ぶりに超過している。経済対策の期待感も持続。11月4〜8日に開催される全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の第12回会議では、大型財政政策が決定されるとの観測が強まっている。ただ、上値は限定的。米半導体株安や、対外関係の悪化などが投資家心理の重しとなった。また、11月1日に公表される10月の米雇用統計や、5日の米大統領選なども気がかり材料として意識されている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、本土・香港不動産の上げが目立つ。中国海外発展(688/HK)が5.8%高、華潤置地(1109/HK)が5.6%高、恒隆地産(101/HK)が3.2%高で引けた。本土不動産については、大都市圏での住宅販売が10月に持ち直したと伝わったことも材料視されている。
レアアース・非鉄関連も高い。希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が38.5%、希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD(769/HK)が23.8%、ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が7.1%、非鉄金属・鉱石の五鉱資源(1208/HK)が7.0%、モリブデン中国最大手の洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.9%ずつ上昇した。レアアース各社に関しては、市況高の思惑も刺激材料。主要なレアアース採掘国ミャンマーで、武装勢力が中国・雲南省に隣接する鉱山の支配権を握ったと先ごろ報じられた。供給混乱の恐れもある。
中国の銀行セクターもしっかり。中国農業銀行(1288/HK)が3.7%高、中国建設銀行(939/HK)が2.3%高、中国工商銀行(1398/HK)が2.1%高、中国銀行(3988/HK)が1.9%高で前場取引を終えた。
半面、半導体セクターはさえない。蘇州貝克微電子(2149/HK)が4.2%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.8%、華虹半導体(1347/HK)が2.3%、晶門半導体(2878/HK)が1.8%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.7%ずつ下落した。
他の個別株動向では、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が7.1%安。同社の7〜9月期決算は実質(特殊要因を除く)10.6%増益だったが、10〜12月期の売上高見通しが予想にとどかず、投資家の失望売りにつながった。
一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.60%高の3299.61ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が高い。医薬株、金融株、不動産株、食品・酒造株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。自動車株、軍事関連株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国景況感の改善が好感される流れ。取引時間中に公表された10月の財新中国製造業PMI(民間集計)は50.3に拡大し、景況判断の境目となる50を再び回復した(9月は49.3)。先行して前日発表された国家統計局などによる製造業PMIは市場予想(49.9)を上回る50.1となり、節目の50を6カ月ぶりに超過している。経済対策の期待感も持続。11月4〜8日に開催される全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の第12回会議では、大型財政政策が決定されるとの観測が強まっている。ただ、上値は限定的。米半導体株安や、対外関係の悪化などが投資家心理の重しとなった。また、11月1日に公表される10月の米雇用統計や、5日の米大統領選なども気がかり材料として意識されている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、本土・香港不動産の上げが目立つ。中国海外発展(688/HK)が5.8%高、華潤置地(1109/HK)が5.6%高、恒隆地産(101/HK)が3.2%高で引けた。本土不動産については、大都市圏での住宅販売が10月に持ち直したと伝わったことも材料視されている。
レアアース・非鉄関連も高い。希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が38.5%、希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD(769/HK)が23.8%、ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が7.1%、非鉄金属・鉱石の五鉱資源(1208/HK)が7.0%、モリブデン中国最大手の洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.9%ずつ上昇した。レアアース各社に関しては、市況高の思惑も刺激材料。主要なレアアース採掘国ミャンマーで、武装勢力が中国・雲南省に隣接する鉱山の支配権を握ったと先ごろ報じられた。供給混乱の恐れもある。
中国の銀行セクターもしっかり。中国農業銀行(1288/HK)が3.7%高、中国建設銀行(939/HK)が2.3%高、中国工商銀行(1398/HK)が2.1%高、中国銀行(3988/HK)が1.9%高で前場取引を終えた。
半面、半導体セクターはさえない。蘇州貝克微電子(2149/HK)が4.2%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.8%、華虹半導体(1347/HK)が2.3%、晶門半導体(2878/HK)が1.8%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.7%ずつ下落した。
他の個別株動向では、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が7.1%安。同社の7〜9月期決算は実質(特殊要因を除く)10.6%増益だったが、10〜12月期の売上高見通しが予想にとどかず、投資家の失望売りにつながった。
一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.60%高の3299.61ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が高い。医薬株、金融株、不動産株、食品・酒造株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。自動車株、軍事関連株も売られた。
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