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2024/11/11 17:37

香港大引:ハンセン1.5%安で続落、半導体・AIは逆行高 無料記事

 週明け11日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比301.26ポイント(1.45%)安の20426.93ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が105.87ポイント(1.42%)安の7355.57ポイントと続落した。売買代金は2043億4040万香港ドルに縮小している(8日は2330億9600万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。中国経済対策に対する不透明感や、中国のデフレ進行がマイナス材料だ。中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は8日までの会議で、地方政府の債務問題に10兆人民元(約214兆円)を投じることを決定したが、市場への直接資金投入は盛り込まれず、アナリストの間からは、全体として新味にも欠けていると指摘されている。9日に公表された10月の中国物価統計では、内需の弱さが示唆された。消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比0.3%となり、市場予想(0.4%)を下回った。生産者物価指数(PPI)はマイナス2.9%となり、予想(マイナス2.5%)以上に低下している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、本土不動産の下げが目立つ。龍湖集団HD(960/HK)が5.1%安、中国海外発展(688/HK)が4.4%安、華潤置地(1109/HK)が2.2%安で引けた。
 消費関連の銘柄群も安い。豚肉加工の中国雨潤食品集団(1068/HK)が5.7%、家電の海信家電集団(921/HK)が5.0%、酒造の華潤ビールHD(291/HK)が4.6%、飲料水の農夫山泉(9633/HK)が3.9%、粉ミルクの中国飛鶴(6186/HK)が3.0%、外食の九毛九国際HD(9922/HK)が2.9%、スポーツ用品の李寧(2331/HK)が2.0%ずつ下落した。
 中国の金融セクターもさえない。中国農業銀行(1288/HK)が3.0%安、中国工商銀行(1398/HK)が2.1%安、中国人寿保険(2628/HK)が4.0%安、中国平安保険(2318/HK)が3.4%安、中信証券(6030/HK)と申万宏源集団(6806/HK)がそろって3.6%安で取引を終えた。
 半面、半導体やAI(人工知能)の関連銘柄は物色される。華虹半導体(1347/HK)が7.2%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.3%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.9%、北京第四範式智能技術(6682/HK)が16.5%、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が9.0%ずつ上昇した。半導体分野を巡り、米国が対中圧力を強める中、当局の産業支援が期待されている。習近平・国家主席など政府首脳がハイテク支援に度々言及し、先端技術産業の発展を重視する姿勢を鮮明化した。
 他の個別株動向では、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が21.4%高(後場途中に売買一時停止)。華為技術(ファーウェイ)が他の自動車メーカーと提携して展開する新エネルギー自動車(NEV)について、複数モデルの販売権を中升集団が取得したと伝わったことが刺激材料だ。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.51%高の3470.07ポイントで取引を終了した。半導体株が高い。軍事関連株、自動車株、医薬株なども買われた。半面、不動産株は安い。エネルギー株、銀行・保険株、食品・酒造株も売られた。



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