2024/12/17 17:47
香港大引:ハンセン0.4%安で3日続落、不動産セクターに売り
17日の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比95.01ポイント(0.39%)安の19700.48ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が27.25ポイント(0.38%)安の7105.44ポイントと3日続落した。売買代金は1319億8920万香港ドルとなっている(16日は1340億6980万香港ドル)。
投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米金融政策や中国景気の不透明感が重しだ。17〜18日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%利下げの決定は確実視されているが、2025年1月会合以降は据え置かれるとの懸念もくすぶっている。16日までに公表された中国経済統計では、鉱工業生産は伸びが加速したものの、小売は予想外の減速。金融統計も予想を下回り、1〜11月の不動産開発投資はマイナスが拡大した。
もっとも、下値を叩くような売りはみられない。外電は17日、中国政府は2025年の財政赤字比率について、24年の対GDP比3%を上回る4%に設定し、経済成長率目標は「5%前後」で維持することを決定したと報じた。金融緩和の期待も根強い。預金準備率や政策金利の引き下げ観測を受け、中国の10年債利回りは過去最低水準で推移している。指数はプラス圏に浮上する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が3.4%安、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が3.2%安、薬品卸で中国最大手の国薬HD(1099/HK)が2.9%安と下げが目立った。
セクター別では、香港と本土の不動産が安い。九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.1%、信和置業(83/HK)が2.0%、領展房地産投資信託基金(823/HK)が1.6%、中国奥園集団(3883/HK)が3.8%、遠洋集団HD(3377/HK)が3.4%ずつ下落した。
レアアース・非鉄関連もさえない。非鉄金属・鉱石の五鉱資源(1208/HK)と希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD(769/HK)がそろって2.3%安、エネルギー・資源会社の中信資源HD(1205/HK)が1.4%安、リチウム製品の江西カン鋒リ業(1772/HK)が1.2%安で取引を終えた。
他の個別株動向では、太陽光発電(PV)素材メーカーの協キン科技HD(3800/HK)が2.4%安。同社は13日、これまで続けていた自社株買いを今年末まで停止すると発表した。
半面、消費セクターの一角は物色される。豚肉加工の中国雨潤食品集団(1068/HK)が8.0%、家電のTCL電子HD(1070/HK)が5.0%、スポーツ用品の滔搏国際HD(6110/HK)が4.4%、外食の海底撈国際HD(6862/HK)が3.1%ずつ上昇した。内需拡大に向けた動きもプラス。政府系メディアによると、当局は消費者に対し直接財政支援を強化する方針だ。滔搏国際については、9〜11月期の売上高落ち込みが前期から縮小したことを好感している。
一方、本土マーケットも3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.73%安の3361.49ポイントで取引を終了した。不動産が安い。ハイテク、医薬、資源・素材、一般消費財株、公益、インフラ関連、銀行・証券なども下落が目立った。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米金融政策や中国景気の不透明感が重しだ。17〜18日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%利下げの決定は確実視されているが、2025年1月会合以降は据え置かれるとの懸念もくすぶっている。16日までに公表された中国経済統計では、鉱工業生産は伸びが加速したものの、小売は予想外の減速。金融統計も予想を下回り、1〜11月の不動産開発投資はマイナスが拡大した。
もっとも、下値を叩くような売りはみられない。外電は17日、中国政府は2025年の財政赤字比率について、24年の対GDP比3%を上回る4%に設定し、経済成長率目標は「5%前後」で維持することを決定したと報じた。金融緩和の期待も根強い。預金準備率や政策金利の引き下げ観測を受け、中国の10年債利回りは過去最低水準で推移している。指数はプラス圏に浮上する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が3.4%安、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が3.2%安、薬品卸で中国最大手の国薬HD(1099/HK)が2.9%安と下げが目立った。
セクター別では、香港と本土の不動産が安い。九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.1%、信和置業(83/HK)が2.0%、領展房地産投資信託基金(823/HK)が1.6%、中国奥園集団(3883/HK)が3.8%、遠洋集団HD(3377/HK)が3.4%ずつ下落した。
レアアース・非鉄関連もさえない。非鉄金属・鉱石の五鉱資源(1208/HK)と希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD(769/HK)がそろって2.3%安、エネルギー・資源会社の中信資源HD(1205/HK)が1.4%安、リチウム製品の江西カン鋒リ業(1772/HK)が1.2%安で取引を終えた。
他の個別株動向では、太陽光発電(PV)素材メーカーの協キン科技HD(3800/HK)が2.4%安。同社は13日、これまで続けていた自社株買いを今年末まで停止すると発表した。
半面、消費セクターの一角は物色される。豚肉加工の中国雨潤食品集団(1068/HK)が8.0%、家電のTCL電子HD(1070/HK)が5.0%、スポーツ用品の滔搏国際HD(6110/HK)が4.4%、外食の海底撈国際HD(6862/HK)が3.1%ずつ上昇した。内需拡大に向けた動きもプラス。政府系メディアによると、当局は消費者に対し直接財政支援を強化する方針だ。滔搏国際については、9〜11月期の売上高落ち込みが前期から縮小したことを好感している。
一方、本土マーケットも3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.73%安の3361.49ポイントで取引を終了した。不動産が安い。ハイテク、医薬、資源・素材、一般消費財株、公益、インフラ関連、銀行・証券なども下落が目立った。
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