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2024/11/01 17:38

香港大引:ハンセン0.9%高で3日ぶり反発、テック指数は0.3%下落 無料記事

 1日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比189.10ポイント(0.93%)高の20506.43ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が78.55ポイント(1.08%)高の7342.66ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は1414億8330万香港ドルとなっている(10月31日は1544億7930万香港ドル)。
 中国景況感の改善が好感される流れ。取引時間中に公表された10月の財新中国製造業PMI(民間集計)は50.3に拡大し、景況判断の境目となる50を再び回復した(9月は49.3)。先行して前日発表された国家統計局などによる製造業PMIは市場予想(49.9)を上回る50.1となり、節目の50を6カ月ぶりに超えている。経済対策の期待感も持続。11月4〜8日に開催される全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の第12回会議では、大型財政政策が決定されるとの観測が強まっている。ただ、上値は限定的。米半導体株安や、対外関係の悪化などが投資家心理の重しとなった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が5.4%高、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が5.0%高、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が4.3%高と上げが目立った。マカオのカジノ株に関しては、今年10月の域内カジノ売上高が前年同月比で6.6%増加し、22カ月連続でプラス成長を維持したことも支援材料。本土不動産株については、大都市圏での住宅販売が10月に持ち直したと伝わったことも好感された。
 セクター別では、レアアース・非鉄関連が高い。希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が44.0%、希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD(769/HK)が19.0%、ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が7.1%、モリブデン中国最大手の洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.4%ずつ上昇した。
 中国の銀行セクターもしっかり。中国農業銀行(1288/HK)が3.9%高、中国建設銀行(939/HK)が2.2%高、中国工商銀行(1398/HK)と中国銀行(3988/HK)がそろって1.9%高で取引を終えた。第3四半期(7〜9月)の決算では、中国の6大商業銀行が今年初めて、四半期ベースでそろって増益を確保している。
 半面、半導体セクターは安い。上海復旦微電子集団(1385/HK)が6.4%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.8%、華虹半導体(1347/HK)が4.6%、晶門半導体(2878/HK)が3.5%ずつ下落した。
 他の個別株動向では、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が9.6%安。同社の7〜9月期決算は実質(特殊要因を除く)10.6%増益だったが、10〜12月期の売上高見通しが予想にとどかず、投資家の失望売りにつながった。新興のEVやハイテクなどが売られる中、ハンセン科技(テック)指数は0.3%逆行安している。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24%安の3272.01ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。自動車株、証券株、軍事関連株なども売られた。半面、資源・素材株は高い。不動産株、銀行・保険株、公益株、海運株も買われた。



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