週明け15日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比2.72ポイント（0.09％）高の2974.01ポイントと小幅ながら3日続伸した。
　中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。中国の景気鈍化が警戒される中、「当局は追加の景気テコ入れ策を打ち出す」との期待が高まった。中国で取引時間中に公表された今年第2四半期（4〜6月）の国内総生産（GDP）成長率は前年同期比4.7％にとどまり、前四半期（1〜3月）の実績（5.3％）、市場予想（5.1％）をともに下回っている。6月の経済統計に関しては、鉱工業生産は予想をやや上回ったものの、小売売上高は大幅に下回った。住宅価格の下落も続いている。また、12日に発表された金融統計では、人民元建て新規融資額が予想に届かず、マネーサプライ（通貨供給量）M2の伸びも予想を下回って過去最低を記録した。
　一方、中国で中期的な重要政策の方針を話し合う第20期中央委員会第3回全体会議（3中全会）がきょう15日に開幕。市場では「強力な景気対策」が打ち出される可能性は低いとの見方が優勢となっているものの、何らかの対策が打ち出されるとの期待もある。最終日の18日に、今後の政策方針を盛り込んだコミュニケ（声明）が公表される予定だ。(亜州リサーチ編集部)
　銀行株が上げを主導。中国建設銀行（601939/SH）が3.0％高、中国農業銀行（601288/SH）が2.6％高、中国工商銀行（601398/SH）が2.0％高、中国銀行（601988/SH）が1.7％高で引けた。
　石炭・石油株も高い。エン鉱能源（600188/SH）が6.0％、中国神華能源（601088/SH）が2.9％、陝西煤業（601225/SH）が2.4％、中国石油化工（600028/SH）が2.3％、中国海洋石油（600938/SH）が1.8％ずつ上昇した。
　非鉄・産金株もしっかり。洛陽モリブデン（603993/SH）が4.3％高、中国アルミ（601600/SH）が1.6％高、山東黄金（600547/SH）が3.7％高、紫金鉱業集団（601899/SH）が1.8％高で取引を終えた。公益株、通信ネットワーク株なども買われている。
　半面、不動産株はさえない。緑地HD（600606/SH）が3.4％、金地集団（600383/SH）が3.0％、新湖中宝（600208/SH）が2.4％、新城控股集団（601155/SH）が2.1％、中華企業（600675/SH）が1.9％ずつ下落した。消費関連株、医薬株、ハイテク株、証券株も売られている。
　外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.03ポイント（0.01％）安の233.58ポイント、深センB株指数が7.34ポイント（0.65％）安の1125.86ポイントで終了した。


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