27日の中国本土マーケットは、日本時間の午前10時35分現在、主要指標の上海総合指数が前日比10.87ポイント（0.33％）安の3248.89ポイントと4日続落している。
　人民元安の進行が懸念される流れ。中国人民銀行（中央銀行）は27日朝方、人民元レートの対米ドル基準値を3日ぶりに元安方向へと設定した。27日の外国為替市場では、対米ドルの人民元が7月下旬以来の元安水準で推移している。米国の対中圧力強化も不安材料。トランプ次期米大統領は米通商代表部（USTR）代表に、「保護主義」を掲げるジェイミーソン・グリア氏を起用する意向と伝わった。同氏は前トランプ政権時代に、ライトハイザーUSTR代表の首席補佐官を務めている。米中の通商対立が激化すると不安視された。ただ、下値は限定的。企業業績の持ち直しが期待されている。寄り付き直後に公表された10月の工業企業利益は前年同月比10％減だったが、減少率は9月の27.1％減から縮小した。
　主要銘柄の値下がり率は、安徽江淮汽車集団（600418/SH）が6.4％、永輝超市（601933/SH）が3.8％、中国北方稀土（600111/SH）が2.8％、曙光信息産業（603019/SH）が1.8％など。
　外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.48ポイント（0.18％）安の272.44ポイント、深センB株指数が0.15ポイント（0.01％）高の1199.87ポイントで推移している。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。