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2024/12/19 13:31

香港前場:ハンセン1.0%安で反落、上海総合は0.7%下落 無料記事

 19日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比198.43ポイント(1.00%)安の19666.12ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が63.11ポイント(0.88%)安の7117.68ポイントと反落した。売買代金は654億510万香港ドルにやや拡大している(18日前場は556億5140万香港ドル)。 
 投資家心理が悪化する流れ。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受け、米長期金利が大幅に上昇したことを嫌気している。昨夜まで開催(日本時間)のFOMCでは予想通り0.25%利下げを決定したが、2025年の利下げ回数見通しを従来の4回から2回に修正した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長はその後の記者会見で、「今後の利下げは、データをみながら慎重に判断していく」などと発言。タカ派(引き締めに積極的)的な内容だったとして、米債券市場では米10年債利回りが急上昇し、今年5月30日以来の水準に達している。米金融政策に追随する香港でも域内の政策金利が引き下げられたものの、来年の金利動向は不透明だ。
 もっとも、下値を叩くような売りはみられない。11月の中国経済統計が弱い内容となる中、当局は景気支援の動きを強めるとの見方が相場を支えている。エコノミストからは、中国政府は近く金融緩和策を打ち出す見通しとの声も聞かれた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産デベロッパーの恒基兆業地産(12/HK)が3.5%安、豚肉生産で世界トップの万洲国際(288/HK)が3.3%安、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が3.1%安と下げが目立った。
 セクター別では、香港と本土の不動産が安い。恒基兆業地産のほか、領展房地産投資信託基金(823/HK)と恒隆地産(101/HK)がそろって2.9%、信和置業(83/HK)が2.2%、万科企業(2202/HK)が4.9%、融創中国HD(1918/HK)が3.3%、広州富力地産(2777/HK)が2.7%ずつ下落した。
 海運セクターもさえない。海豊国際HD(1308/HK)が3.6%安、東方海外(316/HK)と太平洋航運集団(2343/HK)がそろって3.0%安、中遠海運HD(1919/HK)が2.6%安で引けた。
 他の個別株動向では、太陽光発電(PV)素材メーカーの協キン科技HD(3800/HK)が7.4%安。第三者割当増資計画を打ち出したことや、転換社債型新株予約権付社債(CB)の発行を検討していると発表したことが売り材料視された。
 半面、空運セクターはしっかり。中国南方航空(1055/HK)が3.8%高、中国国際航空(753/HK)が3.6%高、中国東方航空(670/HK)が2.3%高で前場取引を終えている。前日の相場では、それぞれ逆行安していた。
 一方、本土マーケットも反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.72%安の3357.82ポイントで前場取引を終了した。不動産が安い。消費関連、資源・素材、公益、医薬、金融、インフラ関連、運輸なども売られた。半面、半導体は高い。通信も買われた。



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