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2024/10/23 13:30 NEW!!

香港前場:ハンセン1.7%高で続伸、上海総合は0.8%上昇 無料記事

 23日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比342.78ポイント(1.67%)高の20841.73ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が147.47ポイント(2.00%)高の7510.47ポイントと続伸した。売買代金は1079億2730万香港ドルとなっている(22日前場は901億8530万香港ドル)。
 中国の景気支援スタンスが引き続き支えとなる流れ。中国当局はこれまで、金融緩和など経済対策を矢継ぎ早に打ち出している。今年の経済成長目標(5.0%前後)を達成するため、中国当局は財政出動など追加の刺激策を打ち出すとの見方も根強い状況だ。
 ただ、上値は限定的。中国景気の先行き不安がくすぶっている。国際通貨基金(IMF)は22日に発表した最新の世界経済見通しで、中国の2024年経済成長率予測を前回の5.0%から4.8%に0.2ポイント引き下げた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が11.2%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が8.2%高、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が7.6%高と上げが目立った。周大福珠宝は昨日引け後、中間決算の42〜46%減益見通しを発表。現時点で嫌気する売りはみられていない。
 セクター別では、中国の保険・証券が高い。中国人寿保険(2628/HK)が5.0%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が4.7%、中国平安保険(2318/HK)が3.3%、申万宏源集団(6806/HK)が9.7%、招商証券(6099/HK)が5.4%、中信建投証券(6066/HK)が4.8%ずつ上昇した。本土株の先高観がプラス。中国当局が打ち出した市場支援策の効果が期待されている。保険各社は投資証券の含み益増、証券各社は証券取引の手数料増が見込まれた。
 自動車セクターも物色される。吉利汽車のほか、理想汽車(2015/HK)が7.4%高、比亜迪(BYD:1211/HK)と広州汽車集団(2238/HK)がそろって2.5%高と値を上げた。
 そのほか本日は、中国飲料大手の華潤飲料HD(チャイナ・リソーシズ・ビバレッジ・ホールディングス:2460/HK)が新規上場。公募価格(14.50香港ドル)比12.7%高で前場を終えた。同社株は香港市場で今年最大の新規株式公開(IPO)となっている。
 半面、発電や設備の電力関連はさえない。華潤電力HD(836/HK)が5.8%、華電国際電力(1071/HK)が2.6%、中国広核電力(1816/HK)が1.3%、ハルビン電気(1133/HK)が2.9%、上海電気集団(2727/HK)が1.6%ずつ下落した。中国政府系の華潤電力については、第三者割当増資の実施計画などが嫌気されている。
 一方、本土マーケットは4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.79%高の3311.87ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が高い。インフラ関連株、金融株、ハイテク株、素材株、不動産株、公益株、医薬株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。メディア関連株も売られた。



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