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2025/05/12 16:32 NEW!!

中国大引:上海総合0.8%高で反発、ハイテク株に買い 無料記事

 週明け12日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比27.25ポイント(0.82%)高の3369.24ポイントと反発した。3月27日以来の高値水準を回復している。
 投資家心理が上向く流れ。米中通商協議の進展が支援材料となっている。貿易問題を巡る米中の閣僚級協議は日本時間12日未明に終了し、その後、ベッセント米財務長官は「確かな進展があった」と述べた。また、中国の代表団は、米国と「重要な合意に達した」と発表している。詳細については12日、共同声明で明らかにされる見通しだ。米中協議の合意内容を見極めたいとするスタンスなどで朝方は上値が重かったものの、指数は引けにかけて上げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、ハイテクの上げが目立つ。電子機器メーカーの国睿科技(600562/SH)と産業用自動化制御製品の無錫信捷電気(603416/SH)がそろってストップ(10.0%)高、電子部品メーカー大手の環旭電子(601231/SH)が3.9%高、携帯端末ODM(相手先ブランドによる設計・生産)の華勤技術(603296/SH)が3.4%高、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が3.1%高で引けた。
 証券株も高い。中国銀河証券(601881/SH)が4.2%、中信証券(600030/SH)が2.9%、東方証券(600958/SH)が2.7%、華泰証券(601688/SH)が2.4%ずつ上昇した。
 軍需産業株も物色される。航空宇宙製品の江西洪都航空工業(600316/SH)が8.6%高、航空機開発・製造・販売の中航瀋飛(600760/SH)が8.4%高、監視レーダーなど電子機器メーカーの四創電子(600990/SH)が6.3%高、航空製品の中国航発航空科技(600391/SH)と航空用エンジンメーカーの中航動力(600893/SH)がそろって5.0%高、航空宇宙・防衛電子製品の中航航空電子系統(600372/SH)が4.7%高で取引を終えた。パキスタン軍の中国製戦闘機「殲-10C(J-10C)」がインド軍の仏製戦闘機「ラファール」を撃墜したと伝わり、中国戦闘機の性能に対する懐疑的な見方が後退。J-10Cの価格はラファールの半額程度とみられ、中国製兵器の輸出が増えると期待されている。「深セン創業板」上場でJ-10Cを製造する中航成飛(302132/SZ)は20.0%高(ストップ高)。撃墜のニュースが流れる前の6日終値からは、約62%上昇している。そのほか、消費関連株、自動車株、インフラ建設株、不動産株、運輸株、銀行・保険株なども買われた。
 半面、医薬株は総じてさえない。江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が4.0%、馬応竜薬業(600993/SH)が1.2%、昭衍新薬(603127/SH)と湖北済川薬業(600566/SH)がそろって1.1%ずつ下落した。製薬メーカーの採算悪化が警戒される。トランプ米大統領は11日、米国の処方薬価格は高すぎるとして、世界で最も価格が安い国と同水準に引き下げることを義務付ける大統領令に署名する意向を示した。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.93ポイント(0.74%)高の261.98ポイント、深センB株指数が5.42ポイント(0.46%)高の1190.04ポイントで終了した。



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