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2025/06/26 13:31 NEW!!

香港前場:ハンセン0.5%安で5日ぶり反落、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 26日前場の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前日比117.11ポイント(0.48%)安の24357.56ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が45.08ポイント(0.51%)安の8814.21ポイントと5日ぶりに反落した。売買代金は1420億9350万香港ドルに拡大している(25日前場は1299億530万香港ドル)。
 利益確定売りが先行する流れ。ハンセン指数は前日、3月19日以来、約3カ月ぶりの高値水準を回復した。指標発表も気がかり。中国ではあす27日に5月の工業企業利益、30日に6月の製造業PMIと非製造業PMI(国家統計局による)が公表される予定だ。中東情勢の不透明感もくすぶる。イランとイスラエルが停戦で合意し、中東地域の緊迫化懸念はひとまず後退したが、混乱が完全に収束するかは見通せない状況だ。トランプ米大統領は25日、核問題を念頭に、米国はイランと来週協議すると述べている。
 ただ、下値は限定的。中国の政策に対する期待感が続いている。天津市で25日開幕した世界経済フォーラム(WEF)の夏季ダボス会議で李強・首相が演説し、中国は消費主導型経済への転換を図り、超大型の消費市場を構築すると述べた。それより先、中国の金融6部門が共同で24日、金融支援で消費を刺激する方針を明らかにしている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産の下げが目立つ。領展房地産投資信託基金(823/HK)と恒基兆業地産(12/HK)がそろって2.6%安、新鴻基地産発展(16/HK)が2.4%安で引けた。米利下げ観測がやや後退し、金融政策で米国に追随する香港でも域内金利の低下期待が遠のいている。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は25日、米連邦議会上院で議会証言に臨み、利下げを急ぐ必要性はないと改めて表明した。
 中国の証券セクターも安い。国泰海通証券(2611/HK)が4.1%、国聯証券(1456/HK)と中州証券(1375/HK)がそろって3.5%、申万宏源集団(6806/HK)が2.5%ずつ下落した。
 医薬セクターもさえない。緑葉製薬集団(2186/HK)が4.7%安、信達生物製薬(1801/HK)が3.9%安、江蘇恒瑞医薬(1276/HK)が2.7%安、康希諾生物(6185/HK)が2.4%安と値を下げた。
 半面、建材セクターはしっかり。中国西部水泥(2233/HK)が6.5%高、安徽海螺水泥(914/HK)が2.7%高、華潤水泥HD(1313/HK)が2.4%高で前場取引を終えた。中国西部水泥は25日引け後、新疆ウイグル自治区に所在する3子会社の全権益と非流動資産を同業の安徽海螺水泥に譲渡すると発表。中国西部水泥はキャッシュフローの改善が見込まれる一方、安徽海螺水泥は業容の拡大が期待された。
 消費関連の一角も物色される。スポーツ用品の李寧(2331/HK)とレストランの九毛九国際HD(9922/HK)がそろって3.8%、自動車ディーラーの中升集団HD(881/HK)が3.3%、豆乳飲料の維他ナイ国際集団(345/HK)が2.8%、食肉の中糧家佳康食品(1610/HK)が2.6%、フィギュア・玩具の泡泡瑪特国際集団(ポップ・マート:9992/HK)が2.2%ずつ上昇した。
 本土マーケットは小幅に4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.11%高の3459.66ポイントで前場取引を終了した。ハイテクが高い。軍需産業、資源・素材、銀行、公益なども買われた。半面、医薬は安い。消費関連、自動車、不動産も売られた。



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