2025/07/28 16:37
中国大引:上海総合0.1%高で反発、保険株に買い先行 
週明け28日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比4.28ポイント(0.12%)高の3597.94ポイントと反発している。
米中通商交渉の進展期待が相場を支える流れ。米国と貿易相手国の関税交渉を巡り、日本に続き欧州連合(EU)も合意に達する中、米中の交渉も順調に進展するとの見方が一段と高まっている。香港メディアは27日、米中両国が28日からスウェーデン・ストックホルムで始まる閣僚級の貿易協議で、8月12日に期限を迎える関税の一時停止措置をさらに90日間延長する見通しだと報じた。
ただ、上値は限定的。中国企業の業績低迷が懸念材料だ。国家統計局が27日公表した工業企業利益に関しては、1〜6月が前年同期比で1.8%減少し、1〜5月の1.1%減から減少幅が拡大している。価格競争の激化などで、生産者物価が下落していることが一因と分析された。また、今週は中国で31日に7月の製造業PMIと非製造業PMIが発表されるほか、米国では米連邦公開市場委員会(FOMC)が29〜30日の日程で開催される。結果を見極めたいとするスタンスも強まった。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、保険の上げが目立つ。新華人寿保険(601336/SH)が4.7%高、中国太平洋保険(601601/SH)が4.0%高、中国平安保険(601318/SH)と中国人民保険集団(601319/SH)がそろって3.5%高、中国人寿保険(601628/SH)が2.9%高で引けた。複数保険会社が25日、生命保険の「予定利率」上限を引き下げたことが支援材料。モルガン・スタンレーは今回の引き下げについて、保険会社の金利リスクに対する懸念が緩和されると指摘した。
医薬株も物色される。江蘇恒瑞医薬(600276/SH)と江蘇聯環薬業(600513/SH)がそろって10.0%(ストップ)高、山東魯抗医薬(600789/SH)が4.3%高、薬明康徳(603259/SH)が3.1%高で取引を終えた。原薬と新薬で中国トップクラスの江蘇恒瑞医薬については、グラクソ・スミスクライン(GSK)と外部ライセンス取引(BD)を締結したことが刺激材料。開発中の新薬について、総額最大125億米ドル(約1兆8400億円)を受け取る見通しだ。銀行・証券株、軍需産業株、不動産株、自動車株なども買われている。
半面、石炭・石油株はさえない。陝西煤業(601225/SH)が2.2%、中国中煤能源(601898/SH)が2.0%、中国神華能源(601088/SH)が1.6%、中国石油天然気(601857/SH)と中国石油化工(600028/SH)がそろって1.3%ずつ下落した。消費関連株、素材株、運輸株、公益株も売られている。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.21ポイント(0.08%)安の267.96ポイント、深センB株指数が13.48ポイント(1.05%)高の1301.03ポイントで終了した。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
米中通商交渉の進展期待が相場を支える流れ。米国と貿易相手国の関税交渉を巡り、日本に続き欧州連合(EU)も合意に達する中、米中の交渉も順調に進展するとの見方が一段と高まっている。香港メディアは27日、米中両国が28日からスウェーデン・ストックホルムで始まる閣僚級の貿易協議で、8月12日に期限を迎える関税の一時停止措置をさらに90日間延長する見通しだと報じた。
ただ、上値は限定的。中国企業の業績低迷が懸念材料だ。国家統計局が27日公表した工業企業利益に関しては、1〜6月が前年同期比で1.8%減少し、1〜5月の1.1%減から減少幅が拡大している。価格競争の激化などで、生産者物価が下落していることが一因と分析された。また、今週は中国で31日に7月の製造業PMIと非製造業PMIが発表されるほか、米国では米連邦公開市場委員会(FOMC)が29〜30日の日程で開催される。結果を見極めたいとするスタンスも強まった。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、保険の上げが目立つ。新華人寿保険(601336/SH)が4.7%高、中国太平洋保険(601601/SH)が4.0%高、中国平安保険(601318/SH)と中国人民保険集団(601319/SH)がそろって3.5%高、中国人寿保険(601628/SH)が2.9%高で引けた。複数保険会社が25日、生命保険の「予定利率」上限を引き下げたことが支援材料。モルガン・スタンレーは今回の引き下げについて、保険会社の金利リスクに対する懸念が緩和されると指摘した。
医薬株も物色される。江蘇恒瑞医薬(600276/SH)と江蘇聯環薬業(600513/SH)がそろって10.0%(ストップ)高、山東魯抗医薬(600789/SH)が4.3%高、薬明康徳(603259/SH)が3.1%高で取引を終えた。原薬と新薬で中国トップクラスの江蘇恒瑞医薬については、グラクソ・スミスクライン(GSK)と外部ライセンス取引(BD)を締結したことが刺激材料。開発中の新薬について、総額最大125億米ドル(約1兆8400億円)を受け取る見通しだ。銀行・証券株、軍需産業株、不動産株、自動車株なども買われている。
半面、石炭・石油株はさえない。陝西煤業(601225/SH)が2.2%、中国中煤能源(601898/SH)が2.0%、中国神華能源(601088/SH)が1.6%、中国石油天然気(601857/SH)と中国石油化工(600028/SH)がそろって1.3%ずつ下落した。消費関連株、素材株、運輸株、公益株も売られている。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.21ポイント(0.08%)安の267.96ポイント、深センB株指数が13.48ポイント(1.05%)高の1301.03ポイントで終了した。
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