2025/08/11 17:35
香港大引:ハンセン0.2%高で反発、建材セクターに買い 
週明け11日の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比47.99ポイント(0.19%)高の24906.81ポイントと反発する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は7.20ポイント(0.08%)安の8888.08ポイントと小幅に続落した。売買代金は2009億180万香港ドル(約3兆7729億円)となっている(8日は2067億1990万香港ドル)。
外部環境の改善期待が相場を支える流れ。米利下げ観測が高まったことや、東欧地域の地政学リスクが後退しつつあることを材料視した。ボウマン米連邦準備理事会(FRB)副議長は9日、年内に3回の利下げを実施するべきだとの見解を示している。また、報道によると、ロシアのウクライナ侵攻を巡り、米国とロシアは15日、米国のアラスカ州で首脳会談を開催する見通しだ。中国の政策に対する期待も根強い。大手ブローカーや国際機関は、中国が追加の景気対策で中国経済を支える可能性が高いとして、今年の成長目標を上方修正している。
ただ、上値は限定的。中国のデフレ懸念などが重しだ。先週末9日に発表された7月の物価統計に関しては、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で横ばい(予想はマイナス0.1%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス3.6%(予想はマイナス3.3%)という結果だった。デフレ緩和の兆しはあるものの、依然として不透明感がくすぶる状況だ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、電子機器受託製造サービス(EMS)の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が6.1%高、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が5.1%高、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が4.4%高と上げが目立った。
セクター別では、建材が高い。中国西部水泥(2233/HK)が6.2%、安徽海螺水泥(914/HK)が3.9%、華潤建材科技HD(1313/HK)が2.6%、北京金隅集団(2009/HK)が2.4%ずつ上昇した。当局が「内巻」(不毛な過当競争)対策に乗り出していることや、世界最大級のチベットダム工事で特需が発生するとの見方が改めて材料視された。
リチウム関連株も物色される。江西カン鋒リ業集団(1772/HK)が20.9%高、天斉リ業(9696/HK)が18.2%高、寧徳時代新能源科技(CATL:3750/HK)が2.3%高で引けた。CATLが保有する中国江西省のリチウム鉱山で採鉱許可証を更新できず、生産が少なくとも3カ月停止するもようと報じられる中、リチウム相場が大幅上昇していることを材料視している。採鉱許可の更新ができないことに関し、市場関係者の間では、当局が過剰生産能力の是正に動いているとの見方もあった。
半面、産金セクターは安い。山東黄金鉱業(1787/HK)が8.0%、赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が6.9%、招金鉱業(1818/HK)が4.8%、中国黄金国際資源(2099/HK)が3.9%ずつ下落した。
本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.34%高の3647.55ポイントで取引を終了した。ハイテクが高い。医薬、消費関連、不動産、自動車、インフラ関連、素材、証券なども買われた。半面、エネルギーは安い。公益、銀行・保険、運輸も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境の改善期待が相場を支える流れ。米利下げ観測が高まったことや、東欧地域の地政学リスクが後退しつつあることを材料視した。ボウマン米連邦準備理事会(FRB)副議長は9日、年内に3回の利下げを実施するべきだとの見解を示している。また、報道によると、ロシアのウクライナ侵攻を巡り、米国とロシアは15日、米国のアラスカ州で首脳会談を開催する見通しだ。中国の政策に対する期待も根強い。大手ブローカーや国際機関は、中国が追加の景気対策で中国経済を支える可能性が高いとして、今年の成長目標を上方修正している。
ただ、上値は限定的。中国のデフレ懸念などが重しだ。先週末9日に発表された7月の物価統計に関しては、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で横ばい(予想はマイナス0.1%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス3.6%(予想はマイナス3.3%)という結果だった。デフレ緩和の兆しはあるものの、依然として不透明感がくすぶる状況だ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、電子機器受託製造サービス(EMS)の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が6.1%高、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が5.1%高、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が4.4%高と上げが目立った。
セクター別では、建材が高い。中国西部水泥(2233/HK)が6.2%、安徽海螺水泥(914/HK)が3.9%、華潤建材科技HD(1313/HK)が2.6%、北京金隅集団(2009/HK)が2.4%ずつ上昇した。当局が「内巻」(不毛な過当競争)対策に乗り出していることや、世界最大級のチベットダム工事で特需が発生するとの見方が改めて材料視された。
リチウム関連株も物色される。江西カン鋒リ業集団(1772/HK)が20.9%高、天斉リ業(9696/HK)が18.2%高、寧徳時代新能源科技(CATL:3750/HK)が2.3%高で引けた。CATLが保有する中国江西省のリチウム鉱山で採鉱許可証を更新できず、生産が少なくとも3カ月停止するもようと報じられる中、リチウム相場が大幅上昇していることを材料視している。採鉱許可の更新ができないことに関し、市場関係者の間では、当局が過剰生産能力の是正に動いているとの見方もあった。
半面、産金セクターは安い。山東黄金鉱業(1787/HK)が8.0%、赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が6.9%、招金鉱業(1818/HK)が4.8%、中国黄金国際資源(2099/HK)が3.9%ずつ下落した。
本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.34%高の3647.55ポイントで取引を終了した。ハイテクが高い。医薬、消費関連、不動産、自動車、インフラ関連、素材、証券なども買われた。半面、エネルギーは安い。公益、銀行・保険、運輸も売られた。
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