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2025/02/21 13:32

香港前場:ハンセン2.9%高で3日ぶり反発、上海総合は0.8%上昇 無料記事

 21日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比661.44ポイント(2.93%)高の23238.42ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が241.83ポイント(2.91%)高の8564.39ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は2093億8560万香港ドルに拡大している(20日前場は1694億5160万香港ドル)。
 投資家のリスク選好が強まる流れ。中国の政策に対する期待感や、中国株マーケットの先行き楽観が相場を押し上げている。李強・首相は20日、国内経済の下支えに向け、的を絞った景気刺激策を打ち出す必要があると述べた。また、モルガン・スタンレーのストラテジストらは19日付のレポートで、中国株に対する弱気見通しを撤回。今週はゴールドマン・サックスやJPモルガン、UBSなども強気見通しを相次ぎ示している。足元では、グローバルヘッジファンドが中国株への投資を積極化しているとも伝わった。
 ハイテク主力の好決算も追い風。電子商取引(EC)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ:9988/HK)が報告した10〜12月期決算は、純利益が3.4倍に拡大し(調整後利益は6%増)、予想も上回っている(同社株は12.7%高)。経営陣は人工知能(AI)産業の発展で、今後もクラウドサービスの伸びが続くと説明。関連銘柄も物色された。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、アリババのほか、通信キャリア大手の中国聯通(762/HK)が12.3%高、パソコン(PC)世界大手の聯想集団(レノボ:992/HK)が12.1%高と上げが目立った。ネットやハイテクに買いが広がり、ハンセン科技(テック)指数は4.7%高と他の指数をアウトパフォームしている。
 セクター別では、キャリアや設備・工事の通信関連が高い。中国聯通のほか、中国電信(728/HK)が11.7%、京信通信系統HD(2342/HK)が14.7%、中国通信服務(552/HK)が14.3%ずつ上昇した。
 半導体セクターも急伸。S華虹半導体(1347/HK)が11.4%高、英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)が10.9%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が7.8%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が7.2%高で引けた。
 クラウドやインテリジェントロボットの銘柄も物色される。万国数拠HD(9698/HK)が11.1%高、金山雲HD(3896/HK)が7.2%高、金蝶国際軟件集団(268/HK)が5.2%高、深セン市優必選科技(9880/HK)が7.3%高、深セン市越疆科技(2432/HK)が5.8%高で前場取引を終えた。
 半面、消費セクターの一角はさえない。食品・飲料の統一企業中国HD(220/HK)とレストランの九毛九国際HD(9922/HK)がそろって3.2%、ベビー用品の好孩子国際HD(1086/HK)が2.9%、スポーツ用品の滔搏国際HD(6110/HK)が2.4%、食肉の中糧家佳康食品(1610/HK)が2.1%、ハイパーマーケットの高キン零售(6808/HK)が1.7%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.77%高の3376.72ポイントで前場取引を終了した。ハイテクが高い。通信、医薬、素材、証券なども買われた。半面、エネルギーは安い。銀行、公益、自動車も売られた。



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