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2025/03/07 13:39

香港前場:ハンセン0.6%高で3日続伸、上海総合は0.01%上昇 無料記事

 7日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比135.09ポイント(0.55%)高の24504.80ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が82.32ポイント(0.92%)高の9020.41ポイントと3日続伸した。売買代金は1830億840万香港ドルに縮小している(6日前場は2167億8160万香港ドル)。
 中国経済対策の期待感が引き続き支えとなる流れ。中国の金融当局者は6日、相次ぎ経済支援のスタンスを示した。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・総裁は、適切な時期に政策金利や預金準備率の引き下げを行う考えを改めて表明。財政部の藍仏安・部長は同日、中国政府には財政政策の手段と余地が十分にあると強調したうえで、成長鈍化の兆しがあれば必要な追加刺激策を実施する可能性を示唆した。昨夜の米ハイテク株安や、米関税政策の不透明感などで売り先行したが、下値は堅く、指数は前引けにかけてプラスに転じている。
 一方、取引時間中に公表された今年1〜2月の中国貿易統計は、米ドル建て輸出が2.3%増と予想(5.9%増)を下回り、輸入は8.4%減と予想(1.0%増)外のマイナスだった。相場に対する悪影響は限定されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、消費関連の上げが目立つ。中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が7.1%高、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(2020/HK)が6.0%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が5.6%高、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が6.3%高で引けた。政策支援の期待が根強い。李強・首相が5日に読み上げた「政府活動報告」では、25年の10大任務として、「消費を強力に押し上げ、投資効率を高め、全方位で内需を拡大する」を筆頭に挙げた。
 そのほかの消費関連では、食品飲料や酒造がしっかり。統一企業中国HD(220/HK)が3.2%高、中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.4%高、農夫山泉(9633/HK)が2.2%高、華潤ビールHD(291/HK)が3.6%高、百威亜太HD(1876/HK)が1.1%高で前場取引を終えた。
 非鉄や建材、鉄鋼など資源・素材セクターも高い。中国アルミ(2600/HK)が4.5%、中国宏橋集団(1378/HK)が4.4%、華潤建材科技HD(1313/HK)が4.3%、中国西部水泥(2233/HK)が3.4%、鞍鋼(347/HK)が9.6%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.6%ずつ上昇した。
 半導体やAI(人工知能)技術の銘柄群も物色される。上海復旦微電子集団(1385/HK)が11.1%高、華虹半導体(1347/HK)が4.5%高、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が3.6%高、北京第四範式智能技術(6682/HK)が2.1%高と値を上げた。
 半面、中国の不動産セクターは安い。融創中国HD(1918/HK)が2.4%、世茂集団HD(813/HK)が2.3%、碧桂園HD(2007/HK)が2.0%、万科企業(2202/HK)と雅居楽集団HD(3383/HK)がそろって1.4%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは小幅に4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.01%高の3381.33ポイントで前場取引を終了した。資源・素材が高い。消費関連、軍需産業、公益なども買われた。半面、不動産は安い。金融、ハイテク、医薬も売られた。



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