15日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比13.82ポイント（0.43％）安の3227.12ポイントと反落した。
　米中対立の警戒感が重しとなる流れ。米政府は14日、新疆ウイグル自治区の少数民族に対する人権侵害の疑いがあるとして、新たに、繊維、鉱業、太陽子発電などの中国企業37社からの輸入を禁止した。そのほか、中国製のソフトウエアを搭載したコネクテッドカー（つながる車）に対する規制も決定している。様子見ムードも漂う。米国では15日、米連邦準備理事会（FRB）がインフレ動向の目安とする12月の消費者物価指数（CPI）、中国では17日、2024年のGDP成長率や12月の小売売上高や鉱工業生産などが報告される。結果を見極めたいとするスタンスが強まった。
　もっとも、下値を叩くような売りはみられない。人民元安進行が一服したことや、中国景気の過度な減速懸念が後退したことなどが支えだ。足元の経済指標では、中国人民銀行（中央銀行）が13日発表した12月の金融統計で、人民元建ての新規融資額が11月から拡大し、予想も上回った。12月の貿易統計でも、輸出入が改善。中でも米ドル建て輸入は予想に反し拡大し、3カ月ぶりにプラス成長を回復している。(亜州リサーチ編集部)
　業種別では、自動車の下げが目立つ。上海汽車集団（600104/SH）が4.4％安、広州汽車集団（601238/SH）が2.9％安、北汽福田汽車（600166/SH）が1.7％安、長城汽車（601633/SH）が1.6％安で取引を終えた
　産金・非鉄株も安い。紫金鉱業集団（601899/SH）が3.8％、山東黄金（600547/SH）が1.6％、中金黄金（600489/SH）が1.3％、洛陽モリブデン（603993/SH）が2.1％、中国アルミ（601600/SH）が1.9％ずつ下落した。紫金鉱業は上述した米国の禁輸リストに追加されている。医薬株、食品・酒造株、公益株、証券株、空運株なども売られた。
　半面、銀行株はしっかり。招商銀行（600036/SH）が2.0％、江蘇銀行（600919/SH）が1.9％、重慶農村商業銀行（601077/SH）が1.7％、南京銀行（601009/SH）が1.1％、興業銀行（601166/SH）が1.0％ずつ上昇した。半導体株の一角も買われている。
　一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.43ポイント（0.16％）安の261.17ポイント、深センB株指数が3.53ポイント（0.30％）安の1192.06ポイントで終了した。



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