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2025/01/13 13:27

香港前場:ハンセン1.4%安で6日続落、上海総合は0.5%下落 無料記事

週明け13日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比256.61ポイント(1.35%)安の18807.68ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が78.88ポイント(1.14%)安の6819.27ポイントと6日続落した。売買代金は809億3250万香港ドルとなっている(10日前場は781億7970万香港ドル)。
 投資家心理が悪化する流れ。トランプ次期米政権の関税政策に対する警戒感が続いたほか、米長期金利の上昇も重しとなっている。米雇用統計が予想を上回る中、10日の米債券市場では米10年債利回りが急上昇し、一時、2023年11月以来の高水準を付けた。ミシガン大学が発表した1年先の期待インフレ率が前月公表の2.8%から3.3%に上昇し、昨年5月以来の高水準となったこともあり、米連邦準備理事会(FRB)が利下げを当面見送るとの観測も浮上している。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の上昇も懸念された。
 一方、前引け近くに公表された昨年12月の中国貿易統計は、米ドル建て輸出が前年同月比10.7%増(予想は7.5%増)、輸入が1.0%増(予想は1.0%減)に改善したが、相場に対する影響は限定されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、家電メーカー中国大手の海爾智家(6690/HK)が5.5%安、電子機器受託製造サービス(EMS)の比亜迪電子(BYDエレク:285/HK)が4.6%安、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が4.4%安と下げが目立った。
 セクター別では、香港不動産が安い。新世界発展(17/HK)が4.7%、領展房地産投資信託基金(823/HK)が2.5%、恒基兆業地産(12/HK)と新鴻基地産発展(16/HK)、恒隆地産(101/HK)がそろって2.0%ずつ下落した。
 薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連も売られる。薬明合聯生物技術(2268/HK)が11.7%安、来凱医薬(2105/HK)が8.8%安、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が3.0%安、薬明生物技術(2269/HK)が2.6%安で前場取引を終えた。
 半面、海運セクターは物色される。中遠海運能源運輸(1138/HK)が7.3%高、中遠海運HD(1919/HK)が2.4%高、東方海外(316/HK)が2.0%高で引けた。コンテナ海運大手の中遠海運については、2024年通期決算の利益が倍増するとの見通しも材料視されている。
 中国不動産セクターも総じて高い。融創中国HD(1918/HK)が9.2%、広州富力地産(2777/HK)が4.3%、万科企業(2202/HK)が2.2%、旭輝(884/HK)が1.6%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.45%安の3154.37ポイントで前場取引を終了した。金融が安い。ハイテク、自動車、公益、空運なども売られた。半面、資源・素材は高い。軍事関連、海運、不動産、医薬も買われた。


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