2025/08/11 13:27
香港前場:ハンセン0.2%高で小反発、上海総合は0.5%上昇 
週明け11日前場の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比48.08ポイント(0.19%)高の24906.90ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が0.30ポイント(0.00%)高の8895.58ポイントと小反発した。売買代金は1212億9510万香港ドルとなっている(8日前場は1125億7650万香港ドル)。
外部環境の改善期待が相場を支える流れ。米利下げ観測が高まったことや、東欧地域の地政学リスクが後退しつつあることを好感している。ボウマン米連邦準備理事会(FRB)副議長は9日、年内に3回の利下げを実施するべきだとの見解を示した。また、報道によると、ロシアのウクライナ侵攻を巡り、米国とロシアは15日、米国のアラスカ州で首脳会談を開催する見通し。バンス米副大統領は10日、米ロ・ウクライナの3カ国首脳会談を調整する段階に入ったと述べた。中国の政策に対する期待も根強い。大手ブローカーや国際機関は、中国が追加の景気対策で中国経済を支える可能性が高いとして、今年の成長目標を上方修正している。
ただ、上値は限定的。中国のデフレ懸念などが重しだ。先週末9日に発表された7月の物価統計に関しては、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で横ばい(予想はマイナス0.1%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス3.6%(予想はマイナス3.3%)という結果だった。デフレ緩和の兆しはあるものの、依然として不透明感がくすぶる状況だ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、電子機器受託製造サービス(EMS)の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が5.7%高、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が4.6%高、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が4.1%高と上げが目立った。
セクター別では、中国の不動産が高い。中国海外宏洋集団(81/HK)が3.5%、龍湖集団HD(960/HK)が2.6%、華潤置地(1109/HK)が1.9%、融創中国HD(1918/HK)が1.4%ずつ上昇した。
建材・鉄鋼セクターもしっかり。中国西部水泥(2233/HK)が4.4%高、安徽海螺水泥(914/HK)が3.4%高、北京金隅集団(2009/HK)が2.4%高、中国東方集団HD(581/HK)が2.7%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が2.1%高で前場取引を終えた。
リチウム関連株も物色される。江西カン鋒リ業集団(1772/HK)が19.7%高、天斉リ業(9696/HK)が15.1%高、寧徳時代新能源科技(CATL:3750/HK)が1.5%高で引けた。CATLが保有する中国江西省のリチウム鉱山で採鉱許可証を更新できず、生産が少なくとも3カ月停止するもようと報じられる中、リチウム相場が大幅上昇していることを材料視している。採鉱許可の更新ができないことに関し、市場関係者の間では、当局が過剰生産能力の是正に動いているとの見方もあった。
半面、産金セクターは安い。山東黄金鉱業(1787/HK)が6.0%、招金鉱業(1818/HK)が5.8%、赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が5.4%、中国黄金国際資源(2099/HK)が3.9%ずつ下落した。
本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.51%高の3653.50ポイントで前場取引を終了した。ハイテクが高い。消費関連、不動産、自動車、医薬、証券、素材、インフラ関連なども買われた。半面、エネルギーは安い。公益、銀行・保険、海運も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境の改善期待が相場を支える流れ。米利下げ観測が高まったことや、東欧地域の地政学リスクが後退しつつあることを好感している。ボウマン米連邦準備理事会(FRB)副議長は9日、年内に3回の利下げを実施するべきだとの見解を示した。また、報道によると、ロシアのウクライナ侵攻を巡り、米国とロシアは15日、米国のアラスカ州で首脳会談を開催する見通し。バンス米副大統領は10日、米ロ・ウクライナの3カ国首脳会談を調整する段階に入ったと述べた。中国の政策に対する期待も根強い。大手ブローカーや国際機関は、中国が追加の景気対策で中国経済を支える可能性が高いとして、今年の成長目標を上方修正している。
ただ、上値は限定的。中国のデフレ懸念などが重しだ。先週末9日に発表された7月の物価統計に関しては、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で横ばい(予想はマイナス0.1%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス3.6%(予想はマイナス3.3%)という結果だった。デフレ緩和の兆しはあるものの、依然として不透明感がくすぶる状況だ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、電子機器受託製造サービス(EMS)の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が5.7%高、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が4.6%高、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が4.1%高と上げが目立った。
セクター別では、中国の不動産が高い。中国海外宏洋集団(81/HK)が3.5%、龍湖集団HD(960/HK)が2.6%、華潤置地(1109/HK)が1.9%、融創中国HD(1918/HK)が1.4%ずつ上昇した。
建材・鉄鋼セクターもしっかり。中国西部水泥(2233/HK)が4.4%高、安徽海螺水泥(914/HK)が3.4%高、北京金隅集団(2009/HK)が2.4%高、中国東方集団HD(581/HK)が2.7%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が2.1%高で前場取引を終えた。
リチウム関連株も物色される。江西カン鋒リ業集団(1772/HK)が19.7%高、天斉リ業(9696/HK)が15.1%高、寧徳時代新能源科技(CATL:3750/HK)が1.5%高で引けた。CATLが保有する中国江西省のリチウム鉱山で採鉱許可証を更新できず、生産が少なくとも3カ月停止するもようと報じられる中、リチウム相場が大幅上昇していることを材料視している。採鉱許可の更新ができないことに関し、市場関係者の間では、当局が過剰生産能力の是正に動いているとの見方もあった。
半面、産金セクターは安い。山東黄金鉱業(1787/HK)が6.0%、招金鉱業(1818/HK)が5.8%、赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が5.4%、中国黄金国際資源(2099/HK)が3.9%ずつ下落した。
本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.51%高の3653.50ポイントで前場取引を終了した。ハイテクが高い。消費関連、不動産、自動車、医薬、証券、素材、インフラ関連なども買われた。半面、エネルギーは安い。公益、銀行・保険、海運も売られた。
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