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2025/03/11 13:32

香港前場:ハンセン0.9%安で3日続落、上海総合は0.5%下落 無料記事

 11日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比221.40ポイント(0.93%)安の23562.09ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が62.78ポイント(0.72%)安の8662.23ポイントと3日続落した。売買代金は1770億2530万香港ドルとなっている(10日前場は1779億140万香港ドル)。
 前日までの軟調地合いを継ぐ流れ。中国のデフレ圧力や、「トランプ関税」に端を発した貿易戦争のエスカレートが不安視されている。昨夜の欧米市場で、主要株価指数が全面安の商状だったことも嫌気された。ただ、下値を叩くような売りはみられない。中国の政策に対する期待感が根強く、指数は下げ幅を徐々に縮小させている。中国ではきょう11日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が閉幕し、今年の成長目標「5%前後」とすることや、対GDP財政赤字比率を4%に引き上げる(昨年は3%)ことなどが承認される見込みだ。景気浮揚のため、積極的な財政出動で、内需を拡大する方針が示されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、産金中国最大手の紫金鉱業集団(2899/HK)が4.5%安、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が3.2%安、電子商取引(Eコマース)大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が3.1%安と下げが目立った。
 セクター別では、産金・非鉄が安い。紫金鉱業のほか、霊宝黄金(3330/HK)が10.3%、招金鉱業(1818/HK)が3.4%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.4%、中国アルミ(2600/HK)が3.6%ずつ下落した。霊宝黄金については、第三者割当増資を実施すると発表したことが売り材料視されている。
 中国の不動産セクターもさえない。雅居楽集団HD(3383/HK)が4.6%安、建発国際投資集団(1908/HK)が3.4%安、中国金茂HD(817/HK)が2.6%安、龍湖集団HD(960/HK)が2.2%安で前場取引を終えた。
 半面、新興EV(電気自動車)関連は高い。蔚来集団(9866/HK)が8.7%、小鵬汽車(9868/HK)が6.2%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が4.9%ずつ上昇した。零ホウは10〜12月期決算が黒字に転換したことや、新型SUV「B10」の予約がロケットスタートしたことなども好感されている。そのほか、車載AIチップの黒芝麻智能国際HD(2533/HK)が3.9%高、自動運転向けAI(人工知能)の地平線(9660/HK)が2.6%高と値を上げた。
 一方、本土マーケットも3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.47%安の3350.26ポイントで取引を終了した。ハイテクが安い。自動車、医薬、不動産、公益なども売られた。半面、銀行は高い。食品飲料や酒造、小売の消費関連、通信も買われた。



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