7日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比33.01ポイント（1.01％）高の3303.67ポイントと続伸した。昨年12月31日以来、約1カ月半ぶりの高値水準を切り上げている。
　前日の好地合いを次ぐ流れ。中国経済対策の期待感が根強いほか、人工知能（AI）産業が拡大するとの見方も支えとなっている。浙江省杭州市のスタートアップ企業、杭州深度求索人工智能基礎技術研究有限公司（DeepSeek）が低コスト、かつ高性能の生成人工知能（AI）を開発したことが引き続き注目材料となった。中国ハイテク企業のプレゼンスが高まるとみられている。米中の指標発表を前に（今夜の米雇用統計や9日の中国物価統計など）、朝方は様子見ムードで弱含む場面がみられたものの、下値は堅く、指数は上げ幅を徐々に拡大した。(亜州リサーチ編集部)
　業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。業務ソフト開発大手の用友網絡科技（600588/SH）がストップ（10.0％）高、スマートシティ関連の雲賽智聯（600602/SH）が5.4％高、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網（601138/SH）が5.2％高、IC設計の上海韋爾半導体（603501/SH）が3.1％高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業（603019/SH）が2.8％高で引けた。
　不動産株もしっかり。新城控股集団（601155/SH）が4.5％高、金地集団（600383/SH）が3.3％高、信達地産（600657/SH）が3.2％高、緑地HD（600606/SH）が2.2％高、保利発展控股集団（600048/SH）が1.9％高で取引を終えた。
　自動車株も高い。上海汽車集団（600104/SH）が6.3％、北汽藍谷新能源科技（600733/SH）が5.7％、安徽江淮汽車集団（600418/SH）が5.5％、長城汽車（601633/SH）が3.1％ずつ上昇した。食品・飲料株、小売株、医薬株、インフラ関連株、資源・素材株、証券・保険株、公益株なども買われている。
　半面、銀行株はさえない。上海農村商業銀行（601825/SH）が1.6％、重慶農村商業銀行（601077/SH）が1.3％、江蘇銀行（600919/SH）が1.2％、上海浦東発展銀行（600000/SH）が0.9％、交通銀行（601328/SH）が0.6％、中国建設銀行（601939/SH）が0.5％ずつ下落した。
　一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.53ポイント（0.58％）高の267.27ポイント、深センB株指数が3.56ポイント（0.30％）高の1207.27ポイントで終了した。



内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。