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2025/07/16 13:37

香港前場:ハンセン0.3%高で5日続伸、上海総合は0.1%下落 無料記事

 16日前場の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前日比68.43ポイント(0.28%)高の24658.55ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が33.92ポイント(0.38%)高の8911.02ポイントと5日続伸した。売買代金は1579億3680万香港ドルにやや拡大している(15日前場は1439億9650万香港ドル)。
 投資家のセンチメントが上向く流れ。トランプ米政権が半導体の対中輸出規制を緩和するなか、米中関係の改善期待が高まっている。エヌビディアは14日、これまで輸出規制の対象だった中国向け人工知能(AI)半導体「H20」の販売再開を発表。ベッセント米財務長官は15日、H20の対中輸出再開は米政権が中国に提示した譲歩の一部だと明らかにした。また、貿易問題を巡る米中協議は「非常に良好な状況」と述べ、米中間の関税一時停止措置の期限(8月12日まで)に対しても柔軟な対応が可能だとの考えを示している。
 ただ、上値は限定的。米物価指数の高止まりで、米連邦準備理事会(FRB)は利下げを急がないとの見方が広がったことがマイナス材料だ。米債券市場では米10年債利回りの上昇が続き(債券価格は4日続落)、一時、約1カ月ぶりの高い水準を付けている。指数は前引けにかけて上げ幅を縮小させた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(2020/HK)が2.7%高、旅行サイト中国大手の携程集団(トリップドットコム:9961/HK)が2.6%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が2.4%高と上げが目立った。
 セクター別では、医薬が高い。緑葉製薬集団(2186/HK)が8.0%、山東新華製薬(719/HK)が7.0%、上海復星医薬集団(2196/HK)が6.4%、永泰生物製薬(6978/HK)が2.5%ずつ上昇した。
 ネット関連の銘柄も物色される。音楽配信大手の騰訊音楽娯楽集団(テンセント・ミュージック:1698/HK)が3.1%高、動画配信プラットフォーム中国大手のビリビリ(9626/HK)とショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)がそろって1.8%高、中国インターネット検索最大手の百度集団(9888/HK)と中国電子商取引(EC)大手の阿里巴巴集団HD(アリババ:9988/HK)がそろって1.7%高など。米国の対中半導体規制緩和が追い風になると分析された。
 半面、中国の証券・保険セクターはさえない。中信証券(6030/HK)が2.3%、広発証券(1776/HK)が2.0%、華泰証券(6886/HK)が1.9%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.0%、新華人寿保険(1336/HK)が2.3%ずつ下落した。
 本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.13%安の3500.62ポイントで前場取引を終了した。金融が安い。素材、不動産、公益なども売られた。半面、消費関連は高い。医薬、自動車、ハイテクの一角も売られた。



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