2025/01/09 13:41
香港前場:ハンセン0.1%高で4日ぶり反発、上海総合は0.3%下落
9日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比17.05ポイント(0.09%)高の19296.89ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が9.18ポイント(0.13%)高の6999.83ポイントと4日ぶりに反発した。売買代金は774億2840万香港ドルに縮小している(8日前場は917億4710万香港ドル)。
自律反発狙いの買いが優勢となる流れ。ハンセン指数は前日まで3日続落し、昨年11月26日以来、約6週ぶりの安値水準に落ち込んでいる。中国当局が消費刺激策を拡充するなど、景気支援スタンスを強めていることも改めて支えとなった。
ただ、上値は限定的。米中指標の発表を前に様子見ムードも漂った。カーター元米大統領の国葬で9日に株式マーケットが休場となる米国では、翌10日に2024年12月の米雇用統計が公表される。中国では来週13日に12月の貿易、17日に小売売上高や鉱工業生産などと24年のGDP成長率、15日に金融の統計が報告される予定だ。朝方発表された中国物価統計に関しては、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比プラス0.1%(予想もプラス0.1%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス2.3%(同マイナス2.4%)で着地。デフレ傾向に改善がみられないことも重しだ。ハンセン指数などは安く推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、即席麺・飲料大手の康師傅HD(322/HK)が11.2%高、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(2020/HK)が5.3%高、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.4%高と上げが目立った。安踏については、「安踏(ANTA)」など主力ブランド製品の小売売上高が2024年に、前年比で1ケタ台後半のプラス成長となったことも好感されている。
セクター別では、半導体・AI(人工知能)関連が高い。SMICのほか、華虹半導体(1347/HK)が2.7%、晶門半導体(2878/HK)が2.2%、北京第四範式智能技術(6682/HK)が1.8%、商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が1.5%ずつ上昇した。半導体などハイテク分野で米国が対中圧力を続ける中、当局が国内産業の支援を強めると期待されている。外電は9日、「退陣を目前に控えたバイデン米大統領は、エヌビディアなどによる人工知能(AI)半導体チップ輸出への規制を強化する方針」と報じた。
薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連も物色される。来凱医薬(2105/HK)が14.2%高、薬明生物技術(2269/HK)が2.8%高、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が2.7%高、薬明合聯生物技術(2268/HK)が2.0%高で引けた。
半面、海運セクターはさえない。中遠海運HD(1919/HK)が3.9%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.0%安、東方海外(316/HK)が1.4%安と値を下げた。海上運賃の上昇期待がはく落。北米東岸の港湾ストが回避されると伝わった。
一方、本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.29%安の3220.72ポイントで前場取引を終了した。エネルギーが安い。消費関連、公益、インフラ建設、金融、医薬、運輸なども売られた。半面、ハイテクは高い。素材、軍事関連も買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
自律反発狙いの買いが優勢となる流れ。ハンセン指数は前日まで3日続落し、昨年11月26日以来、約6週ぶりの安値水準に落ち込んでいる。中国当局が消費刺激策を拡充するなど、景気支援スタンスを強めていることも改めて支えとなった。
ただ、上値は限定的。米中指標の発表を前に様子見ムードも漂った。カーター元米大統領の国葬で9日に株式マーケットが休場となる米国では、翌10日に2024年12月の米雇用統計が公表される。中国では来週13日に12月の貿易、17日に小売売上高や鉱工業生産などと24年のGDP成長率、15日に金融の統計が報告される予定だ。朝方発表された中国物価統計に関しては、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比プラス0.1%(予想もプラス0.1%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス2.3%(同マイナス2.4%)で着地。デフレ傾向に改善がみられないことも重しだ。ハンセン指数などは安く推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、即席麺・飲料大手の康師傅HD(322/HK)が11.2%高、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(2020/HK)が5.3%高、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.4%高と上げが目立った。安踏については、「安踏(ANTA)」など主力ブランド製品の小売売上高が2024年に、前年比で1ケタ台後半のプラス成長となったことも好感されている。
セクター別では、半導体・AI(人工知能)関連が高い。SMICのほか、華虹半導体(1347/HK)が2.7%、晶門半導体(2878/HK)が2.2%、北京第四範式智能技術(6682/HK)が1.8%、商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が1.5%ずつ上昇した。半導体などハイテク分野で米国が対中圧力を続ける中、当局が国内産業の支援を強めると期待されている。外電は9日、「退陣を目前に控えたバイデン米大統領は、エヌビディアなどによる人工知能(AI)半導体チップ輸出への規制を強化する方針」と報じた。
薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連も物色される。来凱医薬(2105/HK)が14.2%高、薬明生物技術(2269/HK)が2.8%高、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が2.7%高、薬明合聯生物技術(2268/HK)が2.0%高で引けた。
半面、海運セクターはさえない。中遠海運HD(1919/HK)が3.9%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.0%安、東方海外(316/HK)が1.4%安と値を下げた。海上運賃の上昇期待がはく落。北米東岸の港湾ストが回避されると伝わった。
一方、本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.29%安の3220.72ポイントで前場取引を終了した。エネルギーが安い。消費関連、公益、インフラ建設、金融、医薬、運輸なども売られた。半面、ハイテクは高い。素材、軍事関連も買われた。
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