2025/07/31 17:49
香港大引:ハンセン1.6%安で3日続落、不動産セクターに売り 
31日の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前日比403.60ポイント(1.60%)安の24773.33ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が155.32ポイント(1.72%)安の8882.95ポイントと3日続落した。売買代金は3206億3250万香港ドル(約6兆888億円)に上っている(30日は3196億5230万香港ドル)。
投資家心理がやや悪化する流れ。米金融政策の不透明感や、中国景況感の悪化が重しとなっている。米連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通り5会合連続で政策金利の据え置きを決定。その後の会見でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は、「関税引き上げにより、一部で物価上昇の圧力が高まっている」とした上で、次回会合(9月)での利下げにも慎重な姿勢を示した。金融政策で米国に追随する香港でも、中央銀行に相当する香港金融管理局(HKMA)が31日に政策金利を据え置いており、域内金利の低下期待も後退している。中国で寄り付き直後に公表された7月の製造業PMIは49.3と市場予想(49.7)に届かず、景況判断の境目となる50を4カ月連続で下回った。非製造業PMIは予想(50.2)をやや下回る50.1で着地している。
前日に開催された中国共産党の中央政治局会議に関しては、2025年下半期の基本的な政策スタンスとして、「より積極的な」財政政策と「適度に緩和的な」金融政策を実施する方針が示されたが、従来方針を改めて確認したにとどまり、市場ではポジティブサプライズがなかったとの見方が支配的となっている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が6.2%安、産金で中国最大手の紫金鉱業集団(2899/HK)が6.1%安、ビールメーカー大手の百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が5.8%安と下げが目立った。バドワイザーについては、中間決算の2割減益が嫌気されている。
セクター別では、中国の不動産が安い。龍湖集団のほか、万科企業(2202/HK)が7.4%、建発国際投資集団(1908/HK)が5.8%、融創中国HD(1918/HK)が5.5%、中国海外発展(688/HK)が4.2%ずつ下落した。政治局会議で市場が期待していた新たな不動産安定化策が打ち出されず、失望売りが広がっている。
非鉄やセメント、鉄鋼など素材セクターもさえない。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.7%安、江西銅業(358/HK)が5.1%安、中国建材(3323/HK)が4.1%安、安徽海螺水泥(914/HK)が3.6%安、鞍鋼(347/HK)が7.8%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が6.8%安で引けた。
自動車セクターも売られる。比亜迪(BYD:1211/HK)が4.5%安、吉利汽車HD(175/HK)と広州汽車集団(2238/HK)がそろって3.6%安、蔚来集団(9866/HK)が3.2%安で取引を終えた。
半面、クラウドや半導体の銘柄群は高い。金蝶国際軟件集団(268/HK)が9.3%、金山雲(3896/HK)が5.5%、微盟集団(2013/HK)が2.8%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.8%、華虹半導体(1347/HK)が1.5%、晶門半導体(2878/HK)が1.1%ずつ上昇した。
本土マーケットは4日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.18%安の3573.21ポイントで取引を終了した。不動産が安い。資源・素材、消費、公益、自動車、インフラ関連、運輸、保険・証券、医薬株なども売られた。半面、銀行の一角は高い。ハイテクの一角も買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
投資家心理がやや悪化する流れ。米金融政策の不透明感や、中国景況感の悪化が重しとなっている。米連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通り5会合連続で政策金利の据え置きを決定。その後の会見でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は、「関税引き上げにより、一部で物価上昇の圧力が高まっている」とした上で、次回会合(9月)での利下げにも慎重な姿勢を示した。金融政策で米国に追随する香港でも、中央銀行に相当する香港金融管理局(HKMA)が31日に政策金利を据え置いており、域内金利の低下期待も後退している。中国で寄り付き直後に公表された7月の製造業PMIは49.3と市場予想(49.7)に届かず、景況判断の境目となる50を4カ月連続で下回った。非製造業PMIは予想(50.2)をやや下回る50.1で着地している。
前日に開催された中国共産党の中央政治局会議に関しては、2025年下半期の基本的な政策スタンスとして、「より積極的な」財政政策と「適度に緩和的な」金融政策を実施する方針が示されたが、従来方針を改めて確認したにとどまり、市場ではポジティブサプライズがなかったとの見方が支配的となっている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が6.2%安、産金で中国最大手の紫金鉱業集団(2899/HK)が6.1%安、ビールメーカー大手の百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が5.8%安と下げが目立った。バドワイザーについては、中間決算の2割減益が嫌気されている。
セクター別では、中国の不動産が安い。龍湖集団のほか、万科企業(2202/HK)が7.4%、建発国際投資集団(1908/HK)が5.8%、融創中国HD(1918/HK)が5.5%、中国海外発展(688/HK)が4.2%ずつ下落した。政治局会議で市場が期待していた新たな不動産安定化策が打ち出されず、失望売りが広がっている。
非鉄やセメント、鉄鋼など素材セクターもさえない。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.7%安、江西銅業(358/HK)が5.1%安、中国建材(3323/HK)が4.1%安、安徽海螺水泥(914/HK)が3.6%安、鞍鋼(347/HK)が7.8%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が6.8%安で引けた。
自動車セクターも売られる。比亜迪(BYD:1211/HK)が4.5%安、吉利汽車HD(175/HK)と広州汽車集団(2238/HK)がそろって3.6%安、蔚来集団(9866/HK)が3.2%安で取引を終えた。
半面、クラウドや半導体の銘柄群は高い。金蝶国際軟件集団(268/HK)が9.3%、金山雲(3896/HK)が5.5%、微盟集団(2013/HK)が2.8%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.8%、華虹半導体(1347/HK)が1.5%、晶門半導体(2878/HK)が1.1%ずつ上昇した。
本土マーケットは4日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.18%安の3573.21ポイントで取引を終了した。不動産が安い。資源・素材、消費、公益、自動車、インフラ関連、運輸、保険・証券、医薬株なども売られた。半面、銀行の一角は高い。ハイテクの一角も買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。