2025/01/13 17:42
香港大引:ハンセン1.0%安で6日続落、香港不動産に売り
週明け13日の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比190.15ポイント(1.00%)安の18874.14ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が54.44ポイント(0.79%)安の6843.71ポイントと6日続落した。ハンセン指数は昨年9月23日以来、約3カ月半ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は1340億4670万香港ドルにやや縮小した(10日は1446億9830万香港ドル)。
投資家心理が悪化する流れ。トランプ次期米政権の関税政策に対する警戒感が続いたほか、米長期金利の上昇も重しとなっている。米雇用統計が予想を上回る中、10日の米債券市場では米10年債利回りが急上昇し、一時、2023年11月以来の高水準を付けた。ミシガン大学が発表した1年先の期待インフレ率が前月公表の2.8%から3.3%に上昇し、昨年5月以来の高水準となったこともあり、米連邦準備理事会(FRB)が利下げを当面見送るとの観測も浮上している。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の上昇も懸念された。
一方、前引け近くに公表された昨年12月の中国貿易統計は、米ドル建て輸出が前年同月比10.7%増(予想は7.5%増)、輸入が1.0%増(予想は1.0%減)に改善したが、相場を反転させるほどのインパクトはなかった。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、家電メーカー中国大手の海爾智家(6690/HK)が6.8%安、電子機器受託製造サービス(EMS)の比亜迪電子(BYDエレク:285/HK)が4.7%安、地下鉄運営の香港鉄路(66/HK)が4.2%安と下げが目立った。
セクター別では、香港不動産が安い。新世界発展(17/HK)が5.2%、領展房地産投資信託基金(823/HK)が2.2%、恒基兆業地産(12/HK)と恒隆地産(101/HK)がそろって1.8%ずつ下落した。
スマートフォン組立・部材の銘柄群もさえない。BYDエレクのほか、富智康集団(2038/HK)が2.5%安、舜宇光学科技(2382/HK)が2.9%安、丘タイ科技(1478/HK)が5.3%安、高偉電子(1415/HK)が3.0%安と値を下げた。光学部品メーカーの舜宇光学科技に関しては、12月のスマホ用レンズ出荷が3カ月連続で前年同月から縮小したことも売り材料視されている。
半面、海運セクターはしっかり。中遠海運能源運輸(1138/HK)が7.6%高、東方海外(316/HK)が2.1%高、中遠海運HD(1919/HK)が1.9%高で引けた。コンテナ海運大手の中遠海運については、2024年通期決算の利益が倍増するとの見通しも材料視されている。
中国不動産セクターも総じて高い。融創中国HD(1918/HK)が14.6%、広州富力地産(2777/HK)が6.0%、旭輝(884/HK)が5.7%、万科企業(2202/HK)が2.8%ずつ上昇した。
一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.25%安の3160.76ポイントで取引を終了した。銀行・保険が安い。ハイテク、発電、自動車、通信ネットワークなども売られた。半面、不動産は高い。資源・素材、医薬、証券も買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
投資家心理が悪化する流れ。トランプ次期米政権の関税政策に対する警戒感が続いたほか、米長期金利の上昇も重しとなっている。米雇用統計が予想を上回る中、10日の米債券市場では米10年債利回りが急上昇し、一時、2023年11月以来の高水準を付けた。ミシガン大学が発表した1年先の期待インフレ率が前月公表の2.8%から3.3%に上昇し、昨年5月以来の高水準となったこともあり、米連邦準備理事会(FRB)が利下げを当面見送るとの観測も浮上している。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の上昇も懸念された。
一方、前引け近くに公表された昨年12月の中国貿易統計は、米ドル建て輸出が前年同月比10.7%増(予想は7.5%増)、輸入が1.0%増(予想は1.0%減)に改善したが、相場を反転させるほどのインパクトはなかった。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、家電メーカー中国大手の海爾智家(6690/HK)が6.8%安、電子機器受託製造サービス(EMS)の比亜迪電子(BYDエレク:285/HK)が4.7%安、地下鉄運営の香港鉄路(66/HK)が4.2%安と下げが目立った。
セクター別では、香港不動産が安い。新世界発展(17/HK)が5.2%、領展房地産投資信託基金(823/HK)が2.2%、恒基兆業地産(12/HK)と恒隆地産(101/HK)がそろって1.8%ずつ下落した。
スマートフォン組立・部材の銘柄群もさえない。BYDエレクのほか、富智康集団(2038/HK)が2.5%安、舜宇光学科技(2382/HK)が2.9%安、丘タイ科技(1478/HK)が5.3%安、高偉電子(1415/HK)が3.0%安と値を下げた。光学部品メーカーの舜宇光学科技に関しては、12月のスマホ用レンズ出荷が3カ月連続で前年同月から縮小したことも売り材料視されている。
半面、海運セクターはしっかり。中遠海運能源運輸(1138/HK)が7.6%高、東方海外(316/HK)が2.1%高、中遠海運HD(1919/HK)が1.9%高で引けた。コンテナ海運大手の中遠海運については、2024年通期決算の利益が倍増するとの見通しも材料視されている。
中国不動産セクターも総じて高い。融創中国HD(1918/HK)が14.6%、広州富力地産(2777/HK)が6.0%、旭輝(884/HK)が5.7%、万科企業(2202/HK)が2.8%ずつ上昇した。
一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.25%安の3160.76ポイントで取引を終了した。銀行・保険が安い。ハイテク、発電、自動車、通信ネットワークなども売られた。半面、不動産は高い。資源・素材、医薬、証券も買われた。
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