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2025/07/11 17:34

香港大引:ハンセン0.5%高で続伸、証券セクター急伸 無料記事

 11日の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前日比111.20ポイント(0.46%)高の24139.57ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が19.30ポイント(0.22%)高の8687.56ポイントと続伸した。売買代金は3239億5020万香港ドル(約6兆1550億円)に拡大している(10日は2467億2750万香港ドル)。
 投資家のリスク選好が強まる流れ。米中関係の改善が期待される。米国務省は10日、ルビオ国務長官が国際会議で訪問中のマレーシアで11日午後、中国の王毅外交部長と会談すると発表した。米中首脳会談に向けた布石となる可能性もある。そのほか、貿易交渉の進展も期待された。中国商務部の報道官は10日、8月上旬に米国と閣僚級会議を開く可能性に言及。「緊密な意思疎通を続けている」と述べている。それに先立つ8日、米国のラトニック商務長官は来月上旬に中国側と貿易協議を行うとの見通しを示した。ただ、上値は限定的。中国指標の発表が来週にかけて集中する中、指数は引けにかけて上げ幅をやや縮小させた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連の上げが目立つ。無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が10.5%高、薬明生物技術(2269/HK)が3.7%高で引けた。ほか、指数構成銘柄ではないが、同業の康龍化成(北京)新薬技術(3759/HK)が10.0%高、薬明合聯生物技術(2268/HK)が6.7%高と買われている。CRO各社は米国でも事業展開しているため、米中関係の改善がプラスに働くと期待された。薬明康徳については、2025年6月中間期の利益倍増見通しも好感されている。
 中国と香港の証券セクターも急伸。中州証券(1375/HK)が47.5%高、国聯証券(1456/HK)が15.4%高、国泰海通証券(2611/HK)が10.5%高、立橋証券HD(8350/HK)が47.4%高、華富建業国際金融(952/HK)が9.9%高と値を上げた。香港で8月1日、法定通貨に価値が連動する暗号資産(仮想通貨)「ステーブルコイン」の管理条例が施行されることに伴い、業容拡大が意識されている。すでに国泰海通証券の香港法人、国泰君安国際HD(1788/HK)は、香港当局から暗号資産(仮想通貨)取引の正式認可を取得した。国泰君安国際の株価は、取得が報じられた6月25日から足もとまでで5倍強に急騰している(11日は1.3%高)。
 半導体セクターもしっかり。華虹半導体(1347/HK)が4.1%、蘇州貝克微電子(2149/HK)が3.6%、晶門半導体(2878/HK)が3.4%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.2%ずつ上昇した。
 半面、中国の不動産セクターは安い。旭輝HD(884/HK)が5.0%、中国奥園集団(3883/HK)が4.4%、世茂集団HD(813/HK)が3.6%、融創中国HD(1918/HK)が2.8%ずつ下落した。
 本土マーケットも小幅に続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.01%高の3510.18ポイントで取引を終了した。医薬が高い。ハイテク、証券、不動産、素材、消費関連、公益なども買われた。半面、銀行は安い。エネルギー、自動車、運輸の一角も売られた。



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