/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2025/01/21 13:30 NEW!!

香港前場:ハンセン1.1%高で6日続伸、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 21日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比223.55ポイント(1.12%)高の20149.36ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が95.32ポイント(1.32%)高の7331.03ポイントと6日続伸した。売買代金は871億810万香港ドルとなっている(20日前場は972億3230万香港ドル)。
 投資家に買い安心感が広がる流れ。トランプ米新大統領は就任初日の20日、中国などに対する新たな関税の発動を見送ったと報じられている。市場では、就任初日にトランプ氏が関税発動に関する大統領令に署名するとみられていた。
 人民元高もプラス。外国為替市場では、米ドルが各国通貨に対して急落し、オフショア人民元は一時、昨年12月中旬以来の元高水準を付けている。内部環境も悪くない。中国で20日公表された実質的な政策金利となる1月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」は予想通り据え置かれたが、金融緩和の期待感は根強い状況だ。春節(旧正月)の大型連休を前に、当局は近く預金準備率を引き下げるとの観測も続いている。
 ただ、上値は限定的。初日の関税発動は見送られたものの、トランプ新政権の対外政策に対する不透明感はくすぶっている。トランプ氏は就任演説を通じ、カナダとメキシコに2月1日付で25%の関税を課すことを検討していると明らかにした。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が7.4%高、中国自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が5.9%高、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が5.6%高と上げが目立った。
 セクター別では、中国の不動産が高い。碧桂園HD(2007/HK)が23.7%、万科企業(2202/HK)が12.5%、合景泰富地産(1813/HK)が8.6%、融創中国HD(1918/HK)が7.5%ずつ上昇した。碧桂園は決算発表の遅延解消など、売買再開に向けた証取の要求を全て満たしたとして9カ月ぶりに売買が再開されている。同社が今月14日に発表した2023年12月期(本決算)の業績は、純損益が1784億人民元(約3兆8000億円)の赤字だった。碧桂園は21日、今月20日に行われる予定だった香港高等法院(高等裁判所)での清算判断審理について、5月26日に延期されたと報告している。
 半導体・人工知能(AI)関連もしっかり。SMICのほか、晶門半導体(2878/HK)が7.2%高、華虹半導体(1347/HK)が3.4%高、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が5.2%高、北京第四範式智能技術(6682/HK)が3.1%高と値を上げている。
 半面、レアアース関連の銘柄群はさえない。希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が5.4%安、エネルギー・資源会社の中信資源HD(1205/HK)が1.4%安、希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD(769/HK)が1.3%安、リチウム電池素材メーカーの江西カン鋒リ業(1772/HK)が0.9%安で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.17%高の3249.85ポイントで前場取引を終了した。ハイテクが高い。不動産、金融、公益、自動車なども買われた。半面、資源・素材は安い。医薬、酒造も売られた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース