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2025/02/10 13:31

香港前場:ハンセン1.4%高で3日続伸、上海総合は0.3%上昇 無料記事

 週明け10日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比301.88ポイント(1.43%)高の21435.42ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が118.55ポイント(1.52%)高の7902.62ポイントと3日続伸した。売買代金は1353億4570万香港ドルとなっている(7日前場は1292億4380万香港ドル)。
 人工知能(AI)産業拡大の期待が続く流れ。浙江省杭州市のスタートアップ企業、杭州深度求索人工智能基礎技術研究有限公司(DeepSeek)が低コスト、かつ高性能な生成AI(人工知能)の大規模言語モデル(LLM)を開発したことが引き続き材料視された。AI関連銘柄の物色が相場を押し上げている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が8.6%高、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ:9988/HK)が4.8%高、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が4.3%高と上げが目立った。
 セクター別では、メディカル関連(サービスや機器)が高い。阿里健康のほか、医渡科技(2158/HK)が23.3%、智雲健康科技集団(9955/HK)が9.9%、訊飛医療科技(2506/HK)が5.8%、京東健康(6618/HK)が4.2%、上海微創医療機器人集団(2252/HK)が21.9%、微創医療科学(853/HK)が10.1%、コン博医療HD(2216/HK)が9.1%ずつ上昇している。医渡科技は自社開発のAIにDeepSeekが開発したLLMを組み込むと発表。AIが医療テクノロジーを進化させると期待された。
 通信セクターもしっかり。中国3大キャリアの中国電信(728/HK)が5.2%高、中国聯通(762/HK)が2.3%高、中国移動(941/HK)が1.9%高で引けた。通信キャリア3社はDeepSeek開発のLLMを全面的に導入すると伝わり、投資家の注目を集めている。
 他の個別株動向では、自動車大手の東風汽車集団(489/HK)が19.8%高。同社は9日、筆頭株主の東風汽車公司がその他の中央企業(中央政府直属の国有企業)と再編計画を進めていることを明らかにし、材料視されている。
 半面、海運セクターはさえない。太平洋航運集団(2343/HK)が1.8%、東方海外(316/HK)が1.6%、中遠海運HD(1919/HK)が1.5%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットも3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.31%高の3313.75ポイントで前場取引を終了した。通信が高い。医薬、不動産、自動車、銀行、空運、ハイテクなども買われた。半面、エネルギーは安い。海運、公益、食品・酒造も売られた。


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