/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2025/03/28 17:35

香港大引:ハンセン0.7%安で3日ぶり反落、テック指数は1.5%下落 無料記事

 28日の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比152.20ポイント(0.65%)安の23426.60ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が71.17ポイント(0.82%)安の8606.51ポイントと3日ぶりに反落した。売買代金は2296億2250万香港ドルにやや縮小している(27日は2396億4100万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが再び強まる流れ。米関税政策の不透明感が重しだ。米政権が輸入車に高率の追加関税を課すと発表する中、欧州連合(EU)やカナダは対抗措置を示唆。それに対しトランプ米大統領は27日、EUとカナダが報復措置をとった場合、更に高率の関税で応酬すると自身が運営するSNSに投稿した。関税の応酬や、サプライチェーン(供給網)の混乱がインフレ進行を促し、世界経済を下押すと危惧されている。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国景気の先行き楽観や、中国株マーケットの先高観が相場を下支えしている。指数は高く推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、家電メーカー中国大手の海爾智家(6690/HK)が7.5%安、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.7%安、パソコン(PC)最大手の聯想集団(レノボ:992/HK)が4.4%安と下げが目立った。海爾智家については、通期決算は堅調だったものの、一部アナリストが2025年と26年の利益予想を引き下げたことが嫌気されている。SMICの通期決算は45%減益だった。テック銘柄に売りが広がる中、ハンセン科技(テック)指数は1.5%安と他の主要指数をアンダーパフォームしている。
 セクター別では、半導体やクラウドが安い。SMICのほか、英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)が5.4%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が5.2%、晶門半導体(2878/HK)が4.2%、金山雲HD(3896/HK)が4.1%、万国数拠HD(9698/HK)が4.0%、微盟集団(2013/HK)が3.2%ずつ下落した。
 自動車セクターも売られる。蔚来集団(9866/HK)が7.1%安、理想汽車(2015/HK)が3.5%安、小鵬汽車(9868/HK)が2.3%安で引けた。そのほか、自動運転向けAI(人工知能)の知行汽車科技(蘇州)(1274/HK)が7.5%安、地平線(9660/HK)が3.9%安と値を下げている。
 空運・海運セクターも急落。中国南方航空(1055/HK)が7.8%安、中国国際航空(753/HK)が5.8%安、中国東方航空(670/HK)が4.8%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が5.8%安、太平洋航運集団(2343/HK)が2.3%安で取引を終えた。
 半面、医薬セクターは高い。翰森製薬集団(3692/HK)が6.5%、泰生物製薬(6978/HK)が5.1%、石薬集団(1093/HK)が2.8%、中国生物製薬(1177/HK)が2.2%ずつ上昇した。
 本土マーケットも反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.67%安の3351.31ポイントで取引を終了した。ハイテクが安い。資源・素材、インフラ関連、不動産、銀行・保険、運輸、食品飲料・酒造なども売られた。半面、自動車は高い。公益、証券も買われた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース