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2025/12/03 13:27

香港前場:ハンセン1.0%安で3日ぶり反落、上海総合は0.1%下落 無料記事

 3日前場の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比252.04ポイント(0.97%)安の25843.01ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が115.13ポイント(1.25%)安の9067.52ポイントと3日ぶりに反落した。売買代金は860億6570万香港ドルに縮小している(2日前場は989億9730万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。中国の景気不安が改めて意識された。取引時間中に発表された民間が集計する11月のRatingDog中国サービス業PMIは、前月の52.6から52.1に低下。前月からの低下は3カ月連続となる。それより先、官民で公表された11月の中国製造業PMIはそれぞれ景況判断の境目となる50を割り込み、内需の弱さを顕在化させる内容だった。一方、中国では今月中旬ごろ、2026年の経済政策を決める中央経済工作会議が開催される見通し。当局が内需を刺激する政策を打ち出すとの観測もあるが、内容を見極めたいとして模様眺めのムードも漂っている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、オンラインゲーム中国大手の網易(ネットイース:9999/HK)が3.3%安、ミネラルウォーター中国最大手の農夫山泉(9633/HK)が2.6%安、不動産デベロッパー香港大手の恒基兆業地産(12/HK)が2.4%安と下げが目立った。
 セクター別では、消費関連が安い。農夫山泉のほか、食肉加工の中国雨潤食品集団(1068/HK)が3.1%、酒場の海倫司国際HD(9869/HK)が3.0%、茶飲料チェーンの滬上阿姨(上海)実業(2589/HK)が2.9%、日用雑貨チェーンの名創優品集団(9896/HK)が2.3%、スポーツ用品の安踏体育用品(2020/HK)と冷凍食品の安井食品集団(2648/HK)がそろって2.0%ずつ下落した。
 自動運転やライダー(LiDAR)などの銘柄もさえない。深セン佑駕創新科技(2431/HK)が4.0%安、地平線(9660/HK)が2.9%安、小馬智行(ポニーAI:2026/HK)が2.8%安、禾賽科技(2525/HK)が2.5%安、速騰聚創科技(2498/HK)が2.4%安で引けた。そのほか、新興EV(電気自動車)メーカーの蔚来集団(9866/HK)が3.0%安。同社のスマート電動SUV「EC6」が上海で車体が真っ二つ割れる交通事故を起こし、事故原因について警察が捜査中と伝わったことを改めて不安視している。
 半面、非鉄・レアメタル関連銘柄の一角はしっかり。アルミニウム中国最大手の中国アルミ(2600/HK)が5.7%、非鉄金属・鉱石の五鉱資源(1208/HK)が3.7%、モリブデン中国最大手の洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.0%、希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が1.8%ずつ上昇した。江西金力永磁科技については、中国がレアアース(希土類)の新たな輸出ライセンスの第1弾を発給し、うち、金力永磁はほぼ全ての顧客向けに輸出可能なライセンスを取得したもようと伝えられている。
 本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.09%安の3894.22ポイントで前場の取引を終了した。不動産が安い。消費関連、自動車、ハイテク、医薬、金融、軍需産業なども売られた。半面、資源・素材は高い。運輸、公益も買われた。



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