4日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比2.21ポイント（0.06％）安の3875.79ポイントと小幅ながら3日続落した。
　前日までの軟調地合いを継ぐ流れ。中国の景気不安が投資家心理の重しとなっている。官民で公表された11月の製造業PMIは景況判断の境目となる50をそろって割り込み、内需の弱さを顕在化させる内容。また、国家統計局による非製造業PMIは2022年12月以来、約3年ぶりに節目の50を割り込み、民間によるサービス業PMIは前月からの低下が続いた。様子見ムードも漂う。週明け8日に11月の貿易統計、10日に同月の物価統計、15日に同月の小売売上高や鉱工業生産などが公表されるほか、今月中旬ごろ、2026年の経済政策を決める中央経済工作会議が開催される見通しだ。内容を見極めたいとして、積極的な売買も手控えられている。もっとも、中国の政策に対する期待感は根強く、下値は限定された。(亜州リサーチ編集部)
　業種別では、消費関連の下げが目立つ。酒造の山西杏花村フェン酒（600809/SH）が3.4％安、食品の桃李面包（603866/SH）が3.2％安、スーパーの三江購物（601116/SH）が2.8％安、チーズ生産などの上海妙可藍多食品科技（600882/SH）と家具の欧派家居（603833/SH）がそろって2.3％安、スーパーの永輝超市（601933/SH）が2.0％安、調味料大手の千禾味業食品（603027/SH）が1.9％安、化粧品の上海家化聯合（600315/SH）が1.5％安で引けた。
　鉄鋼株もさえない。馬鞍山鋼鉄（600808/SH）が1.8％、新疆八一鋼鉄 (600581/SH) が1.7％、宝山鋼鉄（600019/SH）が1.2％、山東鋼鉄 (600022/SH）が0.7％ずつ下落している。不動産株、公益株、銀行株、空運株なども売られた。
　半面、軍需産業株は物色される。衛星開発・運用の中国衛星（600118/SH）が10.0％（ストップ）高、衛星・ロケット用システムの航天時代電子（600879/SH）が8.1％高、航空製品の中国航発航空科技（600391/SH）が1.4％高、航空機開発・製造・販売の中航瀋飛（600760/SH）が1.3％高で取引を終えた。産金株、エネルギー株、半導体株、医薬株も買われている。
　外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.95ポイント（0.38％）高の250.81ポイント、深センB株指数が1.19ポイント（0.09％）安の1292.79ポイントで終了した。



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