2021/04/29 17:33
香港大引:ハンセン0.8%高で続伸、好決算手がかり
29日の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比231.92ポイント(0.80%)高の29303.26ポイントと続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が35.19ポイント(0.32%)高の111049.88ポイントと3日続伸した。ハンセン指数は約1カ月半ぶりの高値水準を回復する。売買代金は1197億4600万香港ドルに縮小し、今年最低を記録した(28日は1362億7100万香港ドル)。
企業業績の改善がプラス。主要企業の決算報告がピークを迎える中、これまでに発表された各社の業績は、増益や黒字転換など堅調なものが多くみられる状況だ。原油高も追い風。昨夜のWTI原油先物は1.5%高と続伸し、一時は約1カ月半ぶりの高値を付けた。ただ、上値は限定的。今週末からメーデーの大型連休(5月1〜5日)がスタートすることや、あす30日に4月の中国製造業PMIが公表されることが買い手控え要因として意識された。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、ビールメーカー大手の百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が4.3%高、生命保険業務を手がけるAIAグループ(1299/HK)が3.7%高、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.5%高と上げが目立った。カジノ株に関しては、旅客増の思惑も広がっている。香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は28日、マカオ政府との間で旅行客の受け入れを緩和する「トラベルバブル」の実施を検討していることを明らかにした。
セクター別では、保険・証券が高い。中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が7.6%、中国人民保険集団(人保集団:1339/HK)が2.7%、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が1.5%、中信証券(6030/HK)が4.2%、広発証券(1776/HK)が3.4%、海通証券(6837/HK)が2.8%ずつ上昇した。各社が報告した四半期決算は、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険が67%増益、ブローカー最大手の中信証券が27%増益などと業績が改善している。
石油や石炭のエネルギーセクターもしっかり。中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.8%高、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.2%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.1%高、中国中煤能源(1898/HK)が2.9%高、中国神華能源(1088/HK)が2.4%高、エン州煤業(1171/HK)が1.6%高と値を上げている。サイノペックが公表した四半期決算は、純損益が黒字に転換した。
非鉄セクターも物色される。新疆新キン鉱業(3833/HK)が13.9%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が6.5%高、江西銅業(358/HK)が4.3%高、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が4.1%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.5%高で取引を終えた。ガンフェン・リチウムの四半期業績は、純利益が前年同期比で60倍を超えている。
そのほか、鉄鋼大手の馬鞍山鋼鉄(323/HK)が5.7%高。四半期の利益4倍に加え、中間期の大幅増益見通しを明らかにした。
一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.52%高の3474.90ポイントで取引を終了した。金融株が上げを主導する。不動産株、エネルギー株、インフラ関連株、海運株、半導体株、食品飲料株の一角なども買われた。半面、酒造株は安い。医薬品株、自動車株、公益株の一角も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
企業業績の改善がプラス。主要企業の決算報告がピークを迎える中、これまでに発表された各社の業績は、増益や黒字転換など堅調なものが多くみられる状況だ。原油高も追い風。昨夜のWTI原油先物は1.5%高と続伸し、一時は約1カ月半ぶりの高値を付けた。ただ、上値は限定的。今週末からメーデーの大型連休(5月1〜5日)がスタートすることや、あす30日に4月の中国製造業PMIが公表されることが買い手控え要因として意識された。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、ビールメーカー大手の百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が4.3%高、生命保険業務を手がけるAIAグループ(1299/HK)が3.7%高、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.5%高と上げが目立った。カジノ株に関しては、旅客増の思惑も広がっている。香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は28日、マカオ政府との間で旅行客の受け入れを緩和する「トラベルバブル」の実施を検討していることを明らかにした。
セクター別では、保険・証券が高い。中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が7.6%、中国人民保険集団(人保集団:1339/HK)が2.7%、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が1.5%、中信証券(6030/HK)が4.2%、広発証券(1776/HK)が3.4%、海通証券(6837/HK)が2.8%ずつ上昇した。各社が報告した四半期決算は、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険が67%増益、ブローカー最大手の中信証券が27%増益などと業績が改善している。
石油や石炭のエネルギーセクターもしっかり。中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.8%高、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.2%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.1%高、中国中煤能源(1898/HK)が2.9%高、中国神華能源(1088/HK)が2.4%高、エン州煤業(1171/HK)が1.6%高と値を上げている。サイノペックが公表した四半期決算は、純損益が黒字に転換した。
非鉄セクターも物色される。新疆新キン鉱業(3833/HK)が13.9%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が6.5%高、江西銅業(358/HK)が4.3%高、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が4.1%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.5%高で取引を終えた。ガンフェン・リチウムの四半期業績は、純利益が前年同期比で60倍を超えている。
そのほか、鉄鋼大手の馬鞍山鋼鉄(323/HK)が5.7%高。四半期の利益4倍に加え、中間期の大幅増益見通しを明らかにした。
一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.52%高の3474.90ポイントで取引を終了した。金融株が上げを主導する。不動産株、エネルギー株、インフラ関連株、海運株、半導体株、食品飲料株の一角なども買われた。半面、酒造株は安い。医薬品株、自動車株、公益株の一角も売られた。
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