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2020/11/24 13:31

香港前場:ハンセン0.1%高で3日続伸、上海総合は0.1%下落 無料記事

 24日前場の香港マーケットはまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比12.47ポイント(0.05%)高の26498.67ポイントと3日続伸する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は43.59ポイント(0.41%)安の10622.94ポイントと反落した。半日の売買代金は788億7800万香港ドルとなっている(23日前場は782億2200万香港ドル)。
 米株高を好感した買いが先行する流れ。昨夜の米株市場では、新型コロナウイルスワクチンの早期普及観測でNYダウが1.1%高と反発した。米ファイザーが開発中のワクチンについては、早ければ12月11日にも接種が開始される見通し。また中国では、「早ければ12月にも中国保健当局が科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)のワクチンを正式承認する」との情報が関係筋情報として伝えられた。
 ただ、上値は重い。本土株安や香港域内の景気不安で、ハンセン指数は安く推移する場面もみられている。香港ではウイルス感染が再び拡大し、当局は24日にも外食規制の強化など一連のコロナ対策を発表する見込みだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が3.4%高、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK、BABA/NYSE)が3.3%高、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が2.6%高と上げが目立った。米市場に重複上場するアリババに関しては、本土マネーの流入期待が強まっている。あすの施政方針演説の内容に関し、「中国・香港間の相互取引スキームに、セカンダリー(重複)上場の銘柄を加える方針が言及される」との観測が流れた。アリババ同様にセカンダリー銘柄の網易(ネットイース:9999/HK、NTES /NASDAQ)と京東集団(JDドットコム:9618/HK、JD:NASDAQ)もそれぞれ2.2%高、1.7%高で前場取引を終えている。
 セクター別では、空運が高い。国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が6.4%、中国南方航空(1055/HK)が3.8%、中国国際航空(753/HK)が3.4%、中国東方航空(670/HK)が2.9%ずつ上昇した。
 半導体や通信設備・工事の銘柄群もしっかり。上海復旦微電子集団(1385/HK)が7.5%高、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が5.3%高、華虹半導体(1347/HK)が5.2%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.7%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が8.2%高、京信通信系統HD(2342/HK)が5.9%高と値を上げた。
 半面、医薬品セクターは安い。康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が4.6%、金斯瑞生物科技(1548/HK)が3.9%、石薬集団(1093/HK)が3.6%、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が3.1%、四環医薬HD集団(460/HK)が2.1%ずつ下落した。
 中国の銀行セクターもさえない。中国農業銀行(1288/HK)が2.1%安、招商銀行(3968/HK)が1.7%安、中国工商銀行(1398/HK)が1.3%安、中信銀行(CITICバンク:998/HK)が1.2%安、中国建設銀行(939/HK)が1.0%安で引けた。
 一方、本土マーケットは5日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07%安の3412.08ポイントで前場の取引を終えた。医薬品株が安い。食品飲料株、海運株、資源・素材株、公益株、金融株の一角なども売られた。半面、ハイテク株は高い。空運株、自動車株も買われた。


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