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2020/11/25 13:32

香港前場:ハンセン0.9%高で4日続伸、上海総合は0.2%下落 無料記事

 25日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比226.46ポイント(0.85%)高の26814.66ポイントと4日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が37.97ポイント(0.36%)高の10650.55ポイントと反発した。半日の売買代金は975億4600万香港ドルに拡大している(24日前場は782億2200万香港ドル)。
 米株高を好感した買いが先行する流れ。昨夜の米株市場では、米政治を巡る不透明感が後退し、主要指標のNYダウが1.5%高の30046.24ドルと続伸した。バイデン次期米大統領の政権移行が正式にスタートするなか、米中の通商関係改善が期待されている。
 中国景気の先行きも楽観される。李克強首相は24日夜、国際通貨基金(IMF)など6つの国際機関トップとオンラインで座談会を開き、会議後の会見で「2020年はGDPのプラス成長が実現できる」と強調した。また、IMFは最新リポートで、世界全体の成長率が20年に4.4%縮小する中で、中国は1.9%のプラス成長を達成できると分析。さらに21年は8.2%成長すると予測した。中国経済の見通しに関し、外資ブローカーはこのところ強気見通しを相次ぎ示している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、金融大手グループのHSBC(5/HK)が6.8%高、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.8%高、石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が4.6%高と上げが目立った。
 セクター別では、石油や石炭、天然ガスなどエネルギー関連が高い。上記した中国海洋石油と中国石油化工のほか、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.1%、中国中煤能源(1898/HK)が2.7%、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が1.8%ずつ上昇した。原油高が追い風。昨夜のWTI原油先物は4.3%高と続伸し、一時は約8カ月ぶりの高値水準を回復している。
 中国の金融セクターもしっかり。中信銀行(CITICバンク:998/HK)が3.4%高、中国農業銀行(1288/HK)が2.5%高、中国工商銀行(1398/HK)が2.4%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が5.4%高、中国太平保険HD(966/HK)が5.3%高、中国平安保険(2318/HK)が2.3%高で引けた。
 半面、ハイテクやITの「ニューエコノミー」関連の一角はさえない。ハンセン科技指数は1.5%安と4日ぶりに反落した。組み入れウエート上位の「ATMX」銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が0.9%安、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.1%安、美団(メイトゥアン:3690/HK)が1.1%安、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が3.5%安で取引を終えている。スマートフォン中国大手の小米集団が昨日引け後に公表した7〜9月期決算は、予想を上回る93%増益に拡大したものの、これを好感する買いは限定的。足もとで上場来の高値圏で推移していただけに、目先の好材料出尽くしが意識された。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.22%安の3395.33ポイントで前場の取引を終えた。医薬品株が安い。消費関連株、素材株、インフラ関連株、海運株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。金融株、不動産株、自動車株、公益株、ハイテク株の一角も買われた。



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