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2021/09/10 16:39

中国大引:上海総合0.3%高で続伸、ハイテク関連に買い 無料記事

 10日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比9.98ポイント(0.27%)高の3703.11ポイント(上海A株指数は0.27%高の3881.19ポイント)と続伸した。2015年8月以来、約6年1カ月ぶりの高値水準を回復している。
 米中対話の再開が買い安心感を誘う流れ。取引時間中に、米中首脳が電話会談したと報じられている。中国国営メディアによれば、両国関係などについて戦略的に協議し、実務者レベルの対話を増やす方針で合意したようだ。中国経済対策に対する期待感も引き続き支えとなっている。「中国人民銀行(中央銀行)は、早ければ9月中にも預金準備率や政策金利を引き下げる」との見方があるほか、インフラ投資が下半期加速するとの観測も流れた。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が8.7%高、太陽光発電用ガラスの福莱特(601865/SH)が7.0%高、IC設計の上海貝嶺(Shanghai Belling:600171/SH)が6.9%高、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(JCET:600584/SH)が3.1%高で引けた。
 銀行・証券株も高い。成都銀行(601838/SH)が4.7%、招商銀行(600036/SH)が3.9%、興業銀行(601166/SH)が2.7%、海通証券(600837/SH)が3.1%、招商証券(600999/SH)が2.8%ずつ上昇した。証券株に関しては、早ければ11月にも中国本土、香港、マカオで幅広い理財商品(資産運用商品)を相互に購入できるようにする「越境理財通」がスタートする見通し――と伝わったことも支援材料。上海・深セン市場の株式取引が活況なこともあり、業績期待も高まった。そのほか素材株、海運株、不動産株、食品飲料株なども買われている。
 半面、エネルギー関連の銘柄群は安い。中国神華能源(601088/SH)が6.6%、中国石油集団工程 (600339/SH)が3.8%、中国石油天然気(601857/SH)が1.5%ずつ下落した。中国の国家糧食物資備蓄局は9日、原油国家備蓄の市場放出計画を発表。市況安が警戒された。このほか自動車株、公益株、医薬品株も売られている。
 一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.09ポイント(0.03%)安の277.30ポイント、深センB株指数が1.04ポイント(0.08%)高の1246.83ポイントで終了した。

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