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2022/10/31 17:33

香港大引:ハンセン1.2%安で続落、テック指数は1.1%逆行高 無料記事

週明け31日の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比176.04ポイント(1.18%)安の14687.02ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が90.42ポイント(1.80%)安の4938.56ポイントとそろって続落した。ハンセン指数は約13年半ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は1309億9190万香港ドルだった(28日は1246億2000万香港ドル)。
 中国経済の先行き不安が重しとなる流れ。国内で新型コロナウイルスの新規感染数が増加傾向を示す中、広東省広州市や湖北省武漢市などは新たな行動規制を実施した。コロナ感染を徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策に関しては、市場の一部で近く緩和されるとの期待もあったが、実際には強化されている。中国景況感も悪化。寄り付き直後に公表された10月の製造業PMIは49.2となり、予想(49.8)以上に前月実績(50.1)から低下した。景況判断の境目となる50を再び割り込んでいる。このところの急ピッチな下げを受けた自律反発狙いの買いで、指数はプラス圏で推移する場面がみられたものの、上昇の勢いは続かず、引けにかけて再びマイナス圏に落ち込んだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が23.8%安と急落。経営不安が意識される。同社は10月28日引け後、創業者の呉亜軍氏(58歳)が取締役会主席、執行取締役を同日付で辞任したと報告した。また、中国不動産業を巡っては、財務不安が依然としてくすぶっている。他の不動産銘柄も軒並み下げた。
 エネルギー関連セクターも安い。中国石油天然気(857/HK)が8.3%、中国石油化工(386/HK)が6.1%、中国海洋石油(883/HK)が4.2%、エン鉱能源集団(1171/HK)が7.9%、中国中煤能源(1898/HK)が5.9%、中国神華能源(1088/HK)が5.7%ずつ下落した。
 レストランチェーンや酒造など飲食関連もさえない。海倫司国際HD(9869/HK)が7.6%安、海底撈国際HD(6862/HK)が7.2%安、九毛九国際HD(9922/HK)が4.2%安、青島ビール(168/HK)が4.4%安、華潤ビールHD(291/HK)が3.4%安と値を下げた。
 半面、「ニューエコノミー」関連銘柄は物色される。ハンセン科技(テック)指数は1.1%逆行高した。主要な構成銘柄では、美団(3690/HK)が2.5%高、騰訊HD(700/HK)が2.4%高、小米集団(1810/HK)が1.0%高と値を上げている。
 マカオのカジノ関連銘柄も高い。金沙中国(1928/HK)が4.4%、永利澳門(1128/HK)が2.6%、銀河娯楽集団(27/HK)が1.8%、美高梅中国HD(2282/HK)が1.6%ずつ上昇した。
 他の個別株動向では、電池・自動車メーカーの比亜迪(1211/HK)が6.0%高。同社に関しては、7〜9月期決算で純利益が4.5倍に拡大したことを材料視した。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.77%安の2893.48ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。エネルギー株、銀行・保険株、素材株、公益株、食品・酒造株、運輸株なども売られた。半面、ITハイテク株は高い。医薬品株、自動車株、証券株、軍事関連株も買われた。



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