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2025/07/08 13:37 NEW!!

香港前場:ハンセン0.8%高で4日ぶり反発、上海総合0.6%上昇 無料記事

 8日前場の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前日比185.21ポイント(0.78%)高の24073.04ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が72.61ポイント(0.84%)高の8681.15ポイントと4日ぶりに反発した。売買代金は1171億9600万香港ドルとなっている(7日前場は1095億650万香港ドル)。
 投資家心理がやや上向く流れ。中国の政策に対する期待感が根強いほか、米中対立の過度な警戒感が和らいだ。外電は7日付で、「複数の中国政府アドバイザーは、第15次5カ年計画(2026〜30年)について、家計消費の拡大を最優先課題として提言した」と報じている。米中の貿易問題を巡っては、ベッセント米財務長官が7日、「今後数週間以内に中国の担当者と会う予定」と述べた。
 ただ、上値は限定的。「トランプ関税」による世界経済の冷え込みが警戒されたほか、中国指標の発表も気がかり材料となっている。トランプ米大統領は7日、日本や韓国などに新たな関税率を通知。適用は8月1日からとなり、交渉期間が設けられたとは言え、高関税の回避は厳しいとの見方も広がっている。また、中国ではあす9日に6月の物価統計、週明け14日に貿易統計、15日に小売売上高や鉱工業生産、4〜6月期の実質GDP成長率、15日までに金融統計が報告される予定だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が5.8%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.0%高、民営教育サービス事業者の新東方教育科技集団(9901/HK)が3.6%高と上げが目立った。
 セクター別では、外食関連が高い。中でも茶飲料チェーンの四川百茶百道実業(2555/HK)が9.4%、滬上阿姨(上海)実業(2589/HK)が3.7%、奈雪的茶HD(2150/HK)が1.3%ずつ上昇した。フードデリバリー業界の競争激化により、阿里巴巴集団HD(アリババ9988/HK)傘下の「餓了麼(ウーラマ)」や美団(3690/HK)は値引クーポンを配布。茶飲料のオーダーが急増したと伝わり、業績期待の買いが続いた。
 中国の証券セクターもしっかり。第一上海投資(227/HK)が6.3%高、交銀国際HD(3329/HK)が4.3%高、華泰証券(6886/HK)が2.2%高、広発証券(1776/HK)が1.2%高と値を上げている。中国当局が国内投資家の海外債券に対する規制緩和計画を打ち出したことで、収益機会が増えると期待された。
 太陽光発電の関連銘柄も物色される。信義光能のほか、陽光能源HD(757/HK)が11.9%高、福莱特玻璃集団(6865/HK)が9.4%高、協キン科技HD(3800/HK)が9.0%高で前場取引を終えた。
 半面、海運セクターはさえない。海豊国際HD(1308/HK)が4.0%、太平洋航運集団(2343/HK)が3.9%、東方海外(316/HK)が2.1%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.1%ずつ下落した。 
 本土マーケットは4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.21%高の3465.05ポイントで前場取引を終了した。ハイテクが高い。資源・素材、不動産、消費関連、自動車、証券なども買われた。半面、銀行・保険は安い。公益、軍需産業も売られた。



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