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2022/06/16 13:37

香港前場:ハンセン0.4%安で3日ぶり反落、上海総合は0.3%高 無料記事

 16日前場の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比85.00ポイント(0.40%)安の21223.21ポイントと3日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も38.02ポイント(0.51%)安の7414.87ポイントと反落した。売買代金は768億2780万香港ドルとなっている(15日前場は774億7800万香港ドル)。
 利上げの悪影響が警戒される流れ。米利上げに追随し、香港金融管理局(HKMA)は16日、政策金利である基準金利を1.25→2.00%に0.75ポイント引き上げた。HKMAの利上げは今年5月以来で、利上げ幅は前回の0.50ポイントから拡大している。原油安も逆風。WTI原油先物は昨夜、急激な米金融引き締めによる景気減退で、原油需要が縮小するとの懸念で3.0%安と急落した。「米金融政策の不透明感が払しょくした」との見方で買い先行したものの、「利上げが景気を冷やす」との不安感も広がっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、海上輸送の東方海外(316/HK)が6.0%安、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が3.4%安、オンラインゲーム中国大手の網易(ネットイース:9999/HK)が3.1%安と下げが目立った。
 セクター別では、石油生産・掘削、石炭などエネルギー関連が安い。中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.8%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.3%、中海油田服務(2883/HK)が10.6%、エン鉱能源集団(1171/HK)が4.5%、中国中煤能源(1898/HK)が3.8%、中国神華能源(1088/HK)が3.6%ずつ下落した。
 海運セクターもさえない。上記した東方海外のほか、中遠海運HD(1919/HK)と太平洋航運集団(2343/HK)がそろって2.3%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.1%安と値を下げた。
 半面、教育サービスの銘柄群は高い。新東方在線科技HD(1797/HK)が59.1%、希望教育集団(1765/HK)が18.3%、中国東方教育HD(667/HK)が16.8%、中国宇華教育集団(6169/HK)が7.8%、民生教育集団(1569/HK)が7.6%ずつ上昇した。通信教育大手の新東方在線科技は先ごろ、事業多角化の一環として参入したライブコマースが好調だと報じられている。同社株は連日で急騰し、先週9日の4.47香港ドルから前場は26.35香港ドルに跳ね上がった。
 医薬品セクターもしっかり。広州白雲山医薬集団(874/HK)と四環医薬HD集団(460/HK)が3.5%高、中国生物製薬(1177/HK)が3.1%高、中国神威薬業集団(2877/HK)が2.0%高で引けた。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.25%高の3313.53ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。医薬品株、消費関連株、素材株、空運株、軍事関連株なども買われた。半面、金融株は安い。エネルギー株、不動産株、海運株も売られた。


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