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2022/06/17 13:34

香港前場:ハンセン0.8%高で反発、上海総合は0.02%下落 無料記事

 17日前場の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前日比163.57ポイント(0.78%)高の21009.00ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が70.10ポイント(0.97%)高の7329.51ポイントとそろって反発した。売買代金は741億5690万香港ドルとなっている(16日前場は768億2780万万香港ドル)。
 中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。政府関係部局は雇用やインフラ投資、産業支援、消費振興などに向けた対策を相次ぎ発表しているほか、プラットフォーム企業や不動産デベロッパーなどに向けた産業統制もやや緩和されている。直近では、国務院(内閣に相当)常務会議が15日、民間投資を拡大させる措置を打ち出すことを決定した。国内の高インフレ懸念もやや薄らぐ。国家発展改革委員会・報道官も同じく15日、中国の物価は合理的なレンジ内で推移しており、インフレ率は欧米などの主要国をはるかに下回っているとコメントした。米国に続き、英国やスイスも利上げに踏み切ったことなどを嫌気した売りが先行したものの、指数は程なくプラスに転じている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が4.3%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)と飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)がそろって3.4%高と上げが目立った。
 セクター別では、自動車が高い。理想汽車(リ・オート:2015/HK)が7.9%、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)が4.9%、吉利汽車HD(175/HK)が2.9%、蔚来集団(ニーオ:9866/HK)が1.4%ずつ上昇した。全国乗用車市場信息聯席会が15日に発表した週間データによれば、6月第2週(6〜12日)の1日当たり乗用車小売台数は前年同期比で25%増加したという。減税効果で急回復した実態が判明した。
 レストランチェーンなど外食関連もしっかり。呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が7.8%高、海底撈国際HD(6862/HK)が3.3%高、海倫司国際HD(9869/HK)が1.9%高、奈雪的茶HD(2150/HK)が1.5%高と値を上げた。新型コロナウイルスの新規感染者数は、中国本土で減少傾向にある。消費活発化が期待された。
 再生可能エネルギー発電や電力設備の銘柄群も物色される。協キン科技HD(旧社名・保利協キン能源:GCLテクノロジー:3800/HK)が3.5%高、新特能源(シンター・エナジー:1799/HK)が2.6%高、中国高速伝動設備集団(658/HK)が3.9%高、新疆金風科技(2208/HK)が2.9%高、ハルビン電気(ハルビン・エレクトリック:1133/HK)が6.3%高、東方電気(1072/HK)が2.6%高で前場取引を終了した。太陽光発電素材メーカーの協キン科技については、生産能力増強も刺激。傘下の江蘇中能ケイ業科技発展有限公司は16日、顆粒状シリコン(ペレット状シリコン)を製造する徐州工場の新生産設備を稼働させた。
 半面、海上輸送やコンテナリース・生産など海運セクターはさえない。中遠海運能源運輸(1138/HK)が3.3%安、中遠海運HD(1919/HK)が2.4%安、海豊国際HD(1308/HK)が2.3%安、中国国際海運集装箱(中国国際コンテナ:2039/HK)と中遠海運発展(2866/HK)がそろって1.3%安で引けた。
 一方、本土マーケットは小幅に続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.02%安の3284.74ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。海運株、エネルギー株、医薬品株、不動産株、公益株、銀行株なども売られた。半面、消費関連株は高い。素材株、保険株、発電設備株も買われた。



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