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2022/05/31 13:32

香港前場:ハンセン0.4%高で3日続伸、上海総合は0.8%上昇 無料記事

31日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比91.33ポイント(0.43%)高の21215.26ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が66.59ポイント(0.92%)高の7321.72ポイントとそろって3日続伸した。売買代金は708億630万香港ドルとなっている(30日前場は734億6090万香港ドル)。
 中国経済の過度な鈍化懸念が薄らぐ流れ。朝方公表された今年5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.6となり、前月実績(47.4)と市場予想(49.0)を上回っている。景況判断の分かれ目となる50は3カ月連続で割り込んだものの、調査対象21業種のうち、過半の12業種が50を超えた。前月比で3業種増えている。中国の経済活動再開や景気刺激策の期待感も引き続き相場を支えた。中国本土で新型コロナウイルスの1日当たり新規感染数は減少傾向にあり、一部では「ピークは過ぎた」との声も聞かれる。早期の経済持ち直しも期待できる状況だ。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。ハンセン科技(テック)指数は1.8%高と他の指数をアウトパフォームしている。個別では、高性能データセンター開発・運営の万国数拠HD(GDSホールディングス:9698/HK)が6.9%高、中国EMS(電子機器製造受託サービス)業者の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)と画像処理ソフトなどの商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)がそろって3.9%高と上げが目立った。
 教育サービスの銘柄群も急伸。民生教育集団(1569/HK)が17.0%高、中国宇華教育集団(6169/HK)が9.9%高、希望教育集団(1765/HK)が6.9%高、新東方教育科技集団(9901/HK)が4.6%高で引けた。
 レストランチェーンや酒造など飲食関連も高い。奈雪的茶HD(2150/HK)が11.8%、海倫司国際HD(9869/HK)が7.1%、九毛九国際HD(9922/HK)が6.5%、青島ビール(168/HK)が4.6%、華潤ビールHD(291/HK)が1.3%ずつ上昇した。
 太陽光や火力、発電設備など中国電力セクターも物色される。中国水発興業能源集団(旧社名・中国興業太陽能技術HD:750/HK)が11.6%高、新特能源(シンター・エナジー:1799/HK)が5.7%高、華潤電力HD(836/HK)が7.1%高、中国電力国際発展(2380/HK)が6.9%高、東方電気(1072/HK)が4.2%高、ハルビン電気(ハルビン・エレクトリック:1133/HK)が3.9%高で前場取引を終えた。ビル一体型ソーラー発電装置施工(ソーラーEPC)大手の水発興業については、子会社に中国信達資産管理(1359/HK)の出資を受け入れたと発表したことが刺激。太陽光発電事業を一段と強化する狙いがある。
 半面、香港に拠点を置く金融と不動産はさえない。渣打集団(スタンダード・チャータード:2888/HK)と東亜銀行(23/HK)がそろって1.4%、HSBC(5/HK)が1.0%、長江実業集団(CKアセット・ホールディングス:1113/HK)が2.6%、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が1.6%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.75%高の3172.73ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。発電株、食品飲料・小売株、金融株、医薬品株、エネルギー株、素材株なども買われた。半面、不動産株は安い。自動車株、運輸株も売られた。



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