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2023/07/20 16:51

中国大引:上海総合0.9%安で反落、ハイテク株に売り 無料記事

 20日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比29.31ポイント(0.92%)安の3169.52ポイントと反落した。6月23日以来、約3週ぶりの安値水準に落ち込んでいる。
 投資家の慎重スタンスが再び強まる流れ。足もとで公表された経済指標は中国景気の持ち直し鈍化を示す内容が多く、景気先行きが不安視されている。また、早ければ来週にも開催される中央政治局会議の結果を見極めたいとするスタンスも漂った。中国経済対策の期待感や、人民元安の一服などを手がかりに指数は続伸で推移していたものの、上値は重く、中盤からマイナスに転じている。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、ハイテクの下げが目立つ。産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が7.3%安、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が5.7%安、ディスプレー基幹部品の彩虹顕示器件(600707/SH)が3.5%安、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が3.4%安で引けた。業界全体の業績動向が不安視される。ファウンドリー世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)は20日に4〜6月期業績を発表した。23.3%減益となり、四半期ベースで約4年ぶりの減収減益に沈んだと報告している。
 石油関連の銘柄もさえない。中国石油化工(600028/SH)が2.5%、中国海洋石油(600938/SH)が1.8%、海洋石油工程(600583/SH)が1.7%ずつ下落した。そのほか、タンカーの中遠海運能源運輸(600026/SH)が3.1%安、招商局能源運輸(601872/SH)が1.8%安で取引を終えている。消費関連株、インフラ関連株、素材株、金融株、医薬品株なども売られた。
 半面、不動産株はしっかり。新城控股集団(601155/SH)と華遠地産(600743/SH)がそろって1.2%、信達地産(600657/SH)が0.7%ずつ上昇した。政策支援の動きを材料視。外電は20日、事情に詳しい複数関係者の話として、「不動産需要の刺激に向け、中国は一線都市(北京、上海、深セン、広州)で住宅ローン規制の緩和を検討しているもよう」などと報じた。
 一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.90ポイント(0.33%)安の267.86ポイント、深センB株指数が5.34ポイント(0.45%)安の1180.23ポイントで終了した。



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