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2023/12/21 13:34

香港前場:ハンセン0.2%安で反落、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 21日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比40.69ポイント(0.24%)安の16573.12ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が13.53ポイント(0.24%)安の5599.12ポイントと反落した。売買代金は362億430万香港ドルに縮小している(20日前場は442億5680万香港ドル)。
 連休を前に買いが手控えられる流れ。香港市場は25〜26日がクリスマス休暇による休場となる。中国経済の先行き不透明感も改めて意識された。足元では、景気鈍化を示唆する中国指標が相次いでいる。先ごろ開催された中央経済工作会議では、市場が期待する強力な景気刺激策導入の方針は打ち出されなかった。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。昨夜の米債券市場で米10年債利回りが約5カ月ぶりの水準に低下したことや、この日の本土株が下げ止まったことなどを好感している。香港の各指数は前引けにかけて、下げ幅を縮小させた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が9.0%安、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が3.8%安、電動工具メーカー大手の創科実業(669/HK)が1.9%安と下げが目立った。
 セクター別では、新興EVが安い。上記した理想汽車のほか、蔚来集団(9866/HK)が8.0%、小鵬汽車(9868/HK)が2.8%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が1.6%ずつ下落している。外電は21日、「米政権はEVを含む一部中国製品について、関税を引き上げることを検討している」と報じた。
 スマートフォン部材・組立の銘柄群もさえない。高偉電子(1415/HK)が3.4%安、瑞声科技HD(2018/HK)が2.9%安、舜宇光学科技(2382/HK)が1.7%安、丘タイ科技(1478/HK)が1.4%安、小米集団(1810/HK)が1.7%安で引けた。
 半面、本土・香港の不動産セクターは高い。合景泰富地産HD(1813/HK)が5.6%、雅居楽集団HD(3383/HK)が3.7%、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.7%、領展房地産投資信託基金(823/HK)が1.5%ずつ上昇した。本土不動産株に関しては、当局の支援策に対する期待感が再び強まっている。中国住宅都市農村建設部の担当者はこのほど、分譲型「保障性住宅」(低中所得者向け住宅)の建設を促進する方針を明らかにした。また、中国人民銀行(中央銀行)は少なくとも1兆人民元(約20兆1000億円)の低金利資金を都市部の再開発、保障性住宅の建設などに投入するもよう――とも伝わっている。香港不動産株については、金利動向で追随する米国の長期債利回り低下もプラスだ。
 海上輸送やコンテナ生産・リースの海運セクターもしっかり。海豊国際HD(1308/HK)が4.6%高、中遠海運HD(1919/HK)が3.3%高、東方海外(316/HK)が1.6%高、中国国際海運集装箱(2039/HK)が2.2%高、勝獅貨櫃(716/HK)が1.0%高で前場取引を終えた。 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.15%高の2906.49ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。消費関連株、不動産株、素材株、インフラ関連株なども買われた。半面、金融株は安い。エネルギー株、公益株、メディア・娯楽株も売られた。



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