2023/08/15 17:33
香港大引:ハンセン1.0%安で3日続落、中国景気に不透明感
15日の香港マーケットは、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比192.44ポイント(1.03%)安の18581.11ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も57.36ポイント(0.89%)安の6366.48ポイントとそろって3日続落した。ハンセン指数は約5週ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は436億20万香港ドルに低迷した(14日は577億1280万香港ドル)。
中国の景気不安が投資家心理を冷やす流れ。取引時間中に公表された7月の中国経済統計では、小売売上高や鉱工業生産などがそろって大幅に下振れている。これより先に発表された貿易や物価の統計に関しても、景気持ち直し遅れを示唆する内容だった。米金利高も逆風。米インフレ懸念が強まる中、昨夜の米債券市場では米10年債利回りが一時、昨年11月以来の高水準を付けた。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の上昇圧力も高まると警戒されている。ただ、下値を叩くような売りはみられない。中国当局の景気支援スタンスが支えだ。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、8月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利を2.65→2.50%に引き下げると発表。市場の事前予想では据え置きが見込まれていた。リバースレポ金利と常設貸出ファシリティ(SLF)金利も引き下げている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が8.1%安、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(6862/HK)が4.5%安、ビールメーカー大手の百威亜太HD(1876/HK)が3.3%安と下げが目立った。
セクター別では、非鉄関連が安い。中国アルミ(2600/HK)が4.3%、五鉱資源(1208/HK)が3.2%、中国宏橋集団(1378/HK)が3.0%、江西カン鋒リ業(1772/HK)が2.3%ずつ下落した。
ツアー会社やエアラインなど旅行関連もさえない。縦横遊HD(8069/HK)が8.9%安、東瀛遊HD(6882/HK)が2.9%安、中国東方航空(670/HK)が2.7%安、中国南方航空(1055/HK)が2.6%安と値を下げた。
半面、中国証券セクターは物色される。国聯証券(1456/HK)が5.3%高、華泰証券(6886/HK)が1.5%高、中信証券(6030/HK)が0.9%高で取引を終えた。市場活性化が期待される。外電は15日、中国当局が株式取引にかかる印紙税の引き下げを検討しているもよう――と報じた。
中国不動産セクターの一角もしっかり。百仕達HD(1168/HK)が2.9%、合景泰富地産HD(1813/HK)が2.8%、碧桂園HD(2007/HK)が1.3%ずつ上昇している。同セクターはこのところ、債務問題の再燃で売りが広がっていた。
他の個別株動向では、資金繰り不安が後退し、電気自動車(EV)メーカーの中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が1.8%高。同社は14日引け後、アラブ首長国連邦(UAE)の同業会社で、米ナスダック上場のNWTNから5億米ドルの出資を受け入れると発表した。
一方、本土マーケットも3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07%安の3176.18ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。自動車株、素材株、不動産株、医薬品株、インフラ関連株、メディア・娯楽株なども売られた。半面、金融株は高い。発電株、エネルギー株も買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国の景気不安が投資家心理を冷やす流れ。取引時間中に公表された7月の中国経済統計では、小売売上高や鉱工業生産などがそろって大幅に下振れている。これより先に発表された貿易や物価の統計に関しても、景気持ち直し遅れを示唆する内容だった。米金利高も逆風。米インフレ懸念が強まる中、昨夜の米債券市場では米10年債利回りが一時、昨年11月以来の高水準を付けた。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の上昇圧力も高まると警戒されている。ただ、下値を叩くような売りはみられない。中国当局の景気支援スタンスが支えだ。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、8月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利を2.65→2.50%に引き下げると発表。市場の事前予想では据え置きが見込まれていた。リバースレポ金利と常設貸出ファシリティ(SLF)金利も引き下げている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が8.1%安、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(6862/HK)が4.5%安、ビールメーカー大手の百威亜太HD(1876/HK)が3.3%安と下げが目立った。
セクター別では、非鉄関連が安い。中国アルミ(2600/HK)が4.3%、五鉱資源(1208/HK)が3.2%、中国宏橋集団(1378/HK)が3.0%、江西カン鋒リ業(1772/HK)が2.3%ずつ下落した。
ツアー会社やエアラインなど旅行関連もさえない。縦横遊HD(8069/HK)が8.9%安、東瀛遊HD(6882/HK)が2.9%安、中国東方航空(670/HK)が2.7%安、中国南方航空(1055/HK)が2.6%安と値を下げた。
半面、中国証券セクターは物色される。国聯証券(1456/HK)が5.3%高、華泰証券(6886/HK)が1.5%高、中信証券(6030/HK)が0.9%高で取引を終えた。市場活性化が期待される。外電は15日、中国当局が株式取引にかかる印紙税の引き下げを検討しているもよう――と報じた。
中国不動産セクターの一角もしっかり。百仕達HD(1168/HK)が2.9%、合景泰富地産HD(1813/HK)が2.8%、碧桂園HD(2007/HK)が1.3%ずつ上昇している。同セクターはこのところ、債務問題の再燃で売りが広がっていた。
他の個別株動向では、資金繰り不安が後退し、電気自動車(EV)メーカーの中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が1.8%高。同社は14日引け後、アラブ首長国連邦(UAE)の同業会社で、米ナスダック上場のNWTNから5億米ドルの出資を受け入れると発表した。
一方、本土マーケットも3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07%安の3176.18ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。自動車株、素材株、不動産株、医薬品株、インフラ関連株、メディア・娯楽株なども売られた。半面、金融株は高い。発電株、エネルギー株も買われた。
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