2025/08/15 13:28
香港前場:ハンセン1.2%安で続落、上海総合0.5%上昇 
15日前場の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前日比304.22ポイント(1.19%)安の25215.10ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が115.35ポイント(1.26%)安の9013.58ポイントと続落した。売買代金は1543億6980万香港ドルとなっている(14日前場は1628億290万香港ドル)。
内外環境の不透明感が重しとなる流れ。米インフレ懸念が再燃し、米利下げペースが加速するとの期待も後退した。14日に公表された7月の米卸売物価指数(PPI)は前月比で0.9%上昇し、市場予想(0.2%)を大幅に上回っている。「トランプ関税」のコストを価格に転嫁していると分析され、今後も上昇傾向が続くと懸念された。中国景気の先行き不安も強まる。取引時間中に公表された中国指標では、7月の小売売上高や鉱工業生産、1〜7月の固定資産投資などが予想以上に前回から伸びが縮小した。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が3.8%安、不動産デベロッパー香港大手の新鴻基地産発展(16/HK)が3.7%安、フードデリバリー中国大手の美団(3690/HK)が3.1%安と下げが目立った。京東の4〜6月期決算は調整後利益が5割減とさえず、投資家の失望売りが広がっている。
セクター別では、中国の銀行が安い。中国建設銀行(939/HK)が2.9%、交通銀行(3328/HK)が2.7%、中国工商銀行(1398/HK)が2.6%、招商銀行(3968/HK)が2.4%ずつ下落した。
消費セクターもさえない。食肉加工の神冠HD(829/HK)が14.5%安、豆乳飲料の維他ナイ国際集団(345/HK)が3.3%安、豚肉生産の万洲国際(288/HK)が2.8%安、酒造の華潤ビールHD(291/HK)が2.4%安、即席麺・飲料の康師傅HD(322/HK)が2.3%安、茶飲料チェーンの滬上阿姨(上海)実業(2589/HK)が2.2%安、組み立てキャラクター玩具の布魯可集団(325/HK)が2.1%安、家電のTCL電子HD(1070/HK)が2.0%安で引けた。
オンラインゲーム関連も売られる。IGG(799/HK)が7.4%安、心動(2400/HK)が2.8%安、中手遊科技集団(302/HK)が1.8%安、網易(ネットイース:9999/HK)が1.4%安と値を下げた。ネットイースの4〜6月期決算が市場予想を下回り、セクター全体の売り材料となっている。
半面、中国の不動産セクターはしっかり。雅居楽集団(3383/HK)が4.3%、華潤置地(1109/HK)が3.1%、融創中国HD(1918/HK)が2.0%、中国奥園集団(3883/HK)が1.7%ずつ上昇した。政策支援の動きが追い風。経営難の不動産デベロッパーを支援するため、中国政府は国有企業や中国信達資産管理などの国有資産管理会社(AMC)を動員し、売れ残り住宅の買い上げを進めるもよう――と伝わった。
オンライン医療関連も物色される。京東健康(6618/HK)が13.2%高、平安健康医療科技(1833/HK)が6.5%高、阿里健康信息技術(241/HK)が3.9%高、医渡科技(2158/HK)が1.5%高で前場取引を終えた。京東健康の中間決算は27%増益と堅調。セクター全体に買いが波及した。
本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.47%高の3683.58ポイントで前場取引を終了した。不動産が高い。素材、ハイテク、証券、インフラ建設、消費、自動車、医薬なども買われた。半面、銀行は安い。エネルギー、海運も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
内外環境の不透明感が重しとなる流れ。米インフレ懸念が再燃し、米利下げペースが加速するとの期待も後退した。14日に公表された7月の米卸売物価指数(PPI)は前月比で0.9%上昇し、市場予想(0.2%)を大幅に上回っている。「トランプ関税」のコストを価格に転嫁していると分析され、今後も上昇傾向が続くと懸念された。中国景気の先行き不安も強まる。取引時間中に公表された中国指標では、7月の小売売上高や鉱工業生産、1〜7月の固定資産投資などが予想以上に前回から伸びが縮小した。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が3.8%安、不動産デベロッパー香港大手の新鴻基地産発展(16/HK)が3.7%安、フードデリバリー中国大手の美団(3690/HK)が3.1%安と下げが目立った。京東の4〜6月期決算は調整後利益が5割減とさえず、投資家の失望売りが広がっている。
セクター別では、中国の銀行が安い。中国建設銀行(939/HK)が2.9%、交通銀行(3328/HK)が2.7%、中国工商銀行(1398/HK)が2.6%、招商銀行(3968/HK)が2.4%ずつ下落した。
消費セクターもさえない。食肉加工の神冠HD(829/HK)が14.5%安、豆乳飲料の維他ナイ国際集団(345/HK)が3.3%安、豚肉生産の万洲国際(288/HK)が2.8%安、酒造の華潤ビールHD(291/HK)が2.4%安、即席麺・飲料の康師傅HD(322/HK)が2.3%安、茶飲料チェーンの滬上阿姨(上海)実業(2589/HK)が2.2%安、組み立てキャラクター玩具の布魯可集団(325/HK)が2.1%安、家電のTCL電子HD(1070/HK)が2.0%安で引けた。
オンラインゲーム関連も売られる。IGG(799/HK)が7.4%安、心動(2400/HK)が2.8%安、中手遊科技集団(302/HK)が1.8%安、網易(ネットイース:9999/HK)が1.4%安と値を下げた。ネットイースの4〜6月期決算が市場予想を下回り、セクター全体の売り材料となっている。
半面、中国の不動産セクターはしっかり。雅居楽集団(3383/HK)が4.3%、華潤置地(1109/HK)が3.1%、融創中国HD(1918/HK)が2.0%、中国奥園集団(3883/HK)が1.7%ずつ上昇した。政策支援の動きが追い風。経営難の不動産デベロッパーを支援するため、中国政府は国有企業や中国信達資産管理などの国有資産管理会社(AMC)を動員し、売れ残り住宅の買い上げを進めるもよう――と伝わった。
オンライン医療関連も物色される。京東健康(6618/HK)が13.2%高、平安健康医療科技(1833/HK)が6.5%高、阿里健康信息技術(241/HK)が3.9%高、医渡科技(2158/HK)が1.5%高で前場取引を終えた。京東健康の中間決算は27%増益と堅調。セクター全体に買いが波及した。
本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.47%高の3683.58ポイントで前場取引を終了した。不動産が高い。素材、ハイテク、証券、インフラ建設、消費、自動車、医薬なども買われた。半面、銀行は安い。エネルギー、海運も売られた。
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