/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2025/04/10 13:27

香港前場:ハンセン1.8%高で3日続伸、上海総合は0.9%上昇 無料記事

 10日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比364.37ポイント(1.80%)高の20628.86ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が106.16ポイント(1.41%)高の7641.84ポイントと3日続伸した。売買代金は2454億1150万香港ドルに拡大している(9日前場は2077億6410万香港ドル)。
 中国の政策に対する期待感が相場を支える流れ。李強・首相は9日、外的要因で中国経済の安定運営に逆風が吹く中、積極的な経済政策の必要性を強調している。また、トランプ米政権の追加関税に対応するため、中国指導部は10日に臨時会合を開くとも伝わった。本土マネーの流入も好材料。中国本土・香港間の株式相互取引(ストックコネクト)を通じたサウスバウンド取引(本土→香港)の買い越し額は9日、355億香港ドル(約6713億円)に達し、過去最高を記録した。また、米中の関税応酬に歯止めがかからない中、経済的なつながりを分断する「デカップリング」が警戒されるものの、かえって当局は国内産業の支援・育成の方針を強めるとの見方も広がっている。この間の関税応酬で、米国の対中追加関税は累計125%、中国の対米追加関税は累計84%に膨らんだ。
 一方、朝方公表された3月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比でマイナス0.1%、生産者物価指数(PPI)がマイナス2.5%だった。デフレ傾向は続いたものの、相場に対する悪影響は限定されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、パソコン(PC)最大手の聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)が6.5%高、電子機器受託製造サービス(EMS)の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が6.4%高、光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.7%高と上げが目立っている。
 セクター別では、組立や部材などスマートフォン関連が高い。BYDエレクや舜宇のほか、
富智康集団(2038/HK)が5.6%、瑞声科技HD(2018/HK)が7.3%、高偉電子(1415/HK)が6.0%、丘タイ科技(1478/HK)が4.7%ずつ上昇した。
 クラウドやAI(人工知能)技術、ロボットなどの銘柄群も急伸。万国数拠HD(9698/HK)が12.1%高、金山雲HD(3896/HK)が7.2%高、商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が3.7%高、北京第四範式智能技術(6682/HK)が3.4%高、深セン市越疆科技(2432/HK)が7.5%高、深セン市優必選科技(9880/HK)が4.4%高で引けた。
 自動車セクターも物色される。東風汽車集団(489/HK)が4.6%高、小鵬汽車(9868/HK)が4.5%高、吉利汽車HD(175/HK)が4.1%高で前場取引を終えた。そのほか、自動運転向けAIの知行汽車科技(蘇州)(1274/HK)が5.0%高、地平線(9660/HK)が3.8%高、速騰聚創科技(2498/HK)が3.5%高と値を上げている。
 本土マーケットも3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.93%高の3216.41ポイントで前場取引を終了した。ハイテクが高い。自動車、素材、医薬、不動産、金融なども買われた。半面、公益は安い。通信、エネルギー、食品飲料・酒造も売られた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース