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2025/07/11 13:34

香港前場:ハンセン1.9%高で続伸、上海総合は1.1%上昇 無料記事

 11日前場の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前日比457.12ポイント(1.90%)高の24485.49ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が158.77ポイント(1.83%)高の8827.03ポイントと続伸した。売買代金は1758億5410万香港ドルに拡大している(10日前場は1257億130万香港ドル)。
 投資家のリスク選好が強まる流れ。米利下げ期待のほか、米中の貿易交渉が進展するとの見方が支えとなっている。米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は10日、「7月の利下げは検討可能」と発言した。貿易問題を巡っては、中国商務部の報道官が10日、8月上旬に米国と閣僚級会議を開く可能性に言及。「緊密な意思疎通を続けている」と述べている。それに先立つ8日、米国のラトニック商務長官は来月上旬に中国側と貿易協議を行うとの見通しを示した。また、これとは別に、ルビオ米国務長官がきょう11日午後、訪問中のマレーシアで中国の王毅外交部長と会談すると伝わったことも朗報。米中首脳会談に向けた布石となる可能性もあり、両国関係の改善も期待された。指数は中盤から上げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連の上げが目立つ。無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が11.3%高、薬明生物技術(2269/HK)が6.0%高で引けた。ほか、指数構成銘柄ではないが、同業の康龍化成(北京)新薬技術(3759/HK)が9.6%高、薬明合聯生物技術(2268/HK)が7.8%高、来凱医薬(2105/HK)が4.2%高と買われている。CRO各社は米国でも事業展開しているため、米中関係の改善がプラスに働くと期待された。
 中国と香港の証券セクターも急伸。中州証券(1375/HK)が64.6%高、国聯証券(1456/HK)が21.5%高、国泰海通証券(2611/HK)が16.0%高、立橋証券HD(8350/HK)が39.7%高、華富建業国際金融(952/HK)が14.2%高と値を上げた。香港で8月1日、法定通貨に価値が連動する暗号資産(仮想通貨)「ステーブルコイン」の管理条例が施行されることに伴い、業容拡大の機会が生まれると期待されている。すでに国泰海通証券の香港法人、国泰君安国際HD(1788/HK)は香港当局から暗号資産(仮想通貨)取引の正式認可を取得した。国泰君安国際の株価は、取得が報じられた6月25日から足元では5倍強になった(11日前場は6.6%高)。
 半導体セクターも高い。華虹半導体(1347/HK)が4.6%、蘇州貝克微電子(2149/HK)が3.7%、晶門半導体(2878/HK)が3.4%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.1%ずつ上昇した。
 半面、中国不動産セクターの一角は安い。中国奥園集団(3883/HK)が4.4%、世茂集団HD(813/HK)が2.4%、旭輝HD(884/HK)が1.7%、融創中国HD(1918/HK)が1.1%ずつ下落した。
 本土マーケットも続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.05%高の3546.50ポイントで前場取引を終了した。金融が高い。医薬、資源・素材、消費関連、ハイテク、不動産、自動車、インフラ関連株なども買われた。


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