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2025/08/08 13:17

香港前場:ハンセン0.7%安で5日ぶり反落、上海総合0.1%上昇 無料記事

 8日前場の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前日比165.48ポイント(0.66%)安の24916.15ポイントと5日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も55.06ポイント(0.61%)安の8926.67ポイントと反落した。売買代金は1125億7650万香港ドルに縮小している(7日前場は1417億7160万香港ドル)。
 外部環境の不透明感が重しとなる流れ。米経済のスタグフレーション(不況下のインフレ)が改めて意識されている。米労働市場の軟化による景気懸念や、インフレ高進の見方が強まったためだ。そのほか、米政府が新たな相互関税率を7日から適用したことで、世界景気が冷やされるとの懸念もくすぶっている。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国の景気懸念が薄らいでいる。7日に報告された7月の中国貿易統計では、米ドル建て輸出と輸入が予想を上回り、伸びは6月から拡大した。HSBCは最新リポートで、2025年の中国GDP成長率予想を従来の4.5%から4.9%に引き上げた。追加の支援策が打ち出される可能性が高いと分析している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が9.0%安、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が5.6%安、自動車ディーラー中国大手の中升集団HD(881/HK)が2.7%安と下げが目立った。SMICについては、4〜6月期決算の19%減益が売り材料視されている。
 セクター別では、半導体やクラウドが安い。SMICのほか、蘇州貝克微電子(2149/HK)が3.8%、ASMPT(522/HK)が1.2%、金山雲(3896/HK)が3.4%、金蝶国際軟件集団(268/HK)が3.0%ずつ下落した。新興テックの売りで、ハンセン科技(テック)指数は1.0%安と他の主要指数をアンダーパフォームしている。
 マカオ・カジノ株もさえない。永利澳門(1128/HK)が7.5%安、美高梅中国HD(2282/HK)が5.1%安、新濠国際発展(200/HK)が4.1%安、澳門博彩HD(880/HK)が4.0%安で引けた。
 半面、通信セクターはしっかり。中国3大キャリアの中国聯通(762/HK)が2.8%、中国電信(728/HK)が2.5%、中国移動(941/HK)が1.0%ずつ上昇した。最大手の中国移動が報告した中間決算は5.0%増益で、配当の増額を予定している。
 本土マーケットは5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07%高の3642.10ポイントで前場取引を終了した。資源・素材が高い。インフラ建設、医薬、通信、公益、運輸なども買われた。半面、金融は安い。半導体、消費、自動車、不動産も売られた。


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