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2025/11/06 08:59 NEW!!

買い先行か、海外株高が支えに 無料記事

◆6日の香港マーケットは、海外株市場の落ち着きで買われる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はひとまず安定している。米雇用や景況感が改善する中、米経済の停滞懸念が後退した。5日発表された10月のADP全米雇用リポートで、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が予想を大幅に上回ったほか、米サプライマネジメント協会(ISM)が公表した10月の非製造業(サービス業)PMIも予想を上回り、8カ月ぶりの高水準を付けている。
 5日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.5%高と3日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.6%高と反発した。前日は人工知能(AI)関連の銘柄に割高感が指摘され大幅に下落していたが、米景気期待を支えに相場は切り返している。主要企業の決算報告が進む中、好業績銘柄の物色も支えとなった。バイオテクノロジー企業のアムジェンが7.8%高。7〜9月期決算と通期の収益見通しが予想を上回った。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.2%高と反発している。主要な香港との重複上場銘柄では、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が1.8%高、禾賽科技(ヘサイ・グループ:HSAI/NASDAQ、2525/HK)が1.5%高、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が1.3%高と上げが目立った。そのほか、欧州市場では、英FTSE100種総合株価指数が続伸し、4日ぶりに史上最高値を更新。ドイツやフランスの主要株価指数も上昇した。一方、米債券市場では、長期金利の指標となる10年債利回りが急上昇し(債券価格は反落)、10月上旬以来の高い水準を付けている。
 内部環境に新規の取引材料は乏しい。中国では来週にかけ10月経済指標が相次いで公表される。7日は貿易統計、9日は物価統計、14日は小売売上高や鉱工業生産など。金融統計も15日までに発表される。これまでに発表された経済指標では、中国経済の鈍化を示唆する内容が目立つ状況だ。ただ、経済対策に対する期待感は持続。当局は景気下支えのため、年内に政策金利や預金準備率を引き下げるとの観測もある。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い先行か。前日は米ハイテク株安が重しとなったが、昨夜の米株高で投資家に買い安心感が広がりそうだ。また、米中貿易摩擦の緩和や、中国の政策に対する期待感なども改めて支えとなろう。
 そのほか、香港市場ではきょう6日、新規株式公開(IPO)が集中することも注目だ。前日のグレーマーケットでの値動きは、自動運転技術開発の文遠知行(ウィーライド:800/HK)が12.8%安、自動車部品メーカーの寧波均勝電子(ニンボー・ジョイソン・エレクトロニック:699/HK)が2.7%安、自動運転技術の開発を手がける小馬智行(ポニーAI:2026/HK)が11.2%安、バイオ医薬の蘇州旺山旺水生物医薬(Vigonvitaライフ・サイエンシズ:2630/HK)が154.7%高となっている。


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