2025/12/23 08:53 NEW!!
しっかりか、米株高が支えに 
◆23日の香港マーケットは、米株高を支えにしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は良好。米株市場では、サンタクロース・ラリー(クリスマス後の年末年始に株価が上昇しやすいというアノマリー)が起きる可能性が高まっている。人工知能(AI)ブームが再び相場を盛り上げるとの見方だ。22日の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.5%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.5%高とそろって3日続伸。ほか、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が1.1%高と他の主要指数をアウトパフォームした。米半導体大手マイクロンが17日、予想を上回る決算と強気な売上高見通しを発表し、AIに絡む過剰投資などの懸念が後退。半導体などAI関連の物色が続いた。マイクロンは4.0%高と3日続伸し、上場来高値を更新。ほか、来年2月中旬までにAI半導体「H200」を中国の顧客に出荷することを明らかにしたエヌビディアが1.5%上昇した。
中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.6%高と3日続伸している。主要な香港との重複上場銘柄では、小馬智行(ポニーAI::PONY/NASDAQ、2026/HK)が2.1%高、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が1.6%高、名創優品集団HD(MNSO/NY、9896/HK)が1.3%高と上げが目立った。
内部環境は中立。中国の政策に対する期待感が高まる半面、中国指標の発表が気がかり材料となる。前日公表された実質的な政策金利となる12月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、予想通り7カ月連続で据え置かれたが、市場では金融緩和の期待が根強い。預金準備率や政策金利は、早ければ年明け1月にも引き下げられるとの見方が広がっている。また、当局は消費拡大に向けた施策を強化。中国人民銀行(中央銀行)は22日、延滞債務を期限までに完済することを条件に、個人による少額借り入れの延滞記録を非表示にすると発表した。銀行が個人に融資しやすくなる環境を整え、消費拡大につなげる狙いがある。一方、中国では来週にかけ、重要指標の発表が相次ぐ。27日に11月の工業企業利益、31日に国家統計局などによる12月の製造業PMIと非製造業PMI、民間が集計する12月のRatingDog中国サービス業PMIなどだ。10月の工業企業利益は5.5%減と3カ月ぶりに縮小している。官製の製造業PMIと非製造業PMI、民間の製造業PMIはそれぞれ前月に続き景況判断の境目となる50を割り込む見通しだ。
なお香港市場は今週、クリスマス休暇で24日が半日商い、25日と26日が休場となる(本土市場は通常取引)。また、来週31日は年末で半日立ち合い(本土市場は通常取引)。1月1日が元旦で香港・本土ともに休場だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。昨夜の米株市場がAI関連の主導で続伸したことを好感しよう。中国の政策に対する期待感も支えだ。ただ、香港市場はクリスマス休暇を控えていることや、中国指標を見極めたいとするスタンスなどで、上値が限定される可能性もある。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は良好。米株市場では、サンタクロース・ラリー(クリスマス後の年末年始に株価が上昇しやすいというアノマリー)が起きる可能性が高まっている。人工知能(AI)ブームが再び相場を盛り上げるとの見方だ。22日の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.5%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.5%高とそろって3日続伸。ほか、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が1.1%高と他の主要指数をアウトパフォームした。米半導体大手マイクロンが17日、予想を上回る決算と強気な売上高見通しを発表し、AIに絡む過剰投資などの懸念が後退。半導体などAI関連の物色が続いた。マイクロンは4.0%高と3日続伸し、上場来高値を更新。ほか、来年2月中旬までにAI半導体「H200」を中国の顧客に出荷することを明らかにしたエヌビディアが1.5%上昇した。
中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.6%高と3日続伸している。主要な香港との重複上場銘柄では、小馬智行(ポニーAI::PONY/NASDAQ、2026/HK)が2.1%高、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が1.6%高、名創優品集団HD(MNSO/NY、9896/HK)が1.3%高と上げが目立った。
内部環境は中立。中国の政策に対する期待感が高まる半面、中国指標の発表が気がかり材料となる。前日公表された実質的な政策金利となる12月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、予想通り7カ月連続で据え置かれたが、市場では金融緩和の期待が根強い。預金準備率や政策金利は、早ければ年明け1月にも引き下げられるとの見方が広がっている。また、当局は消費拡大に向けた施策を強化。中国人民銀行(中央銀行)は22日、延滞債務を期限までに完済することを条件に、個人による少額借り入れの延滞記録を非表示にすると発表した。銀行が個人に融資しやすくなる環境を整え、消費拡大につなげる狙いがある。一方、中国では来週にかけ、重要指標の発表が相次ぐ。27日に11月の工業企業利益、31日に国家統計局などによる12月の製造業PMIと非製造業PMI、民間が集計する12月のRatingDog中国サービス業PMIなどだ。10月の工業企業利益は5.5%減と3カ月ぶりに縮小している。官製の製造業PMIと非製造業PMI、民間の製造業PMIはそれぞれ前月に続き景況判断の境目となる50を割り込む見通しだ。
なお香港市場は今週、クリスマス休暇で24日が半日商い、25日と26日が休場となる(本土市場は通常取引)。また、来週31日は年末で半日立ち合い(本土市場は通常取引)。1月1日が元旦で香港・本土ともに休場だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。昨夜の米株市場がAI関連の主導で続伸したことを好感しよう。中国の政策に対する期待感も支えだ。ただ、香港市場はクリスマス休暇を控えていることや、中国指標を見極めたいとするスタンスなどで、上値が限定される可能性もある。
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