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2025/11/05 08:50 NEW!!

売り先行か、米ハイテク株安が逆風に 無料記事

◆5日の香港マーケットは、米ハイテク株安を嫌気し売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境には不安材料がある。米株に高値警戒感が浮上したことがネガティブだ。香港の投資サミットに参加したゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーの最高経営責任者(CEO)は4日、株式マーケットの動向について、それぞれ近いうちに大幅な調整があるとの見解を示している。それより先、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRK/NYSE)が公表した7〜9月期決算によると、現金比率が急増し、過去最高に水準に達した。相場の急落に備えたものだとの見方が改めて意識されている。
 4日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.5%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は2.0%安と3日ぶりに反落した。中でも、人工知能(AI)ブームで物色された銘柄に割高感が指摘され、ハイテク株全般の売りを誘っている。ダウ平均の構成銘柄ではないが、AI関連でデータ分析プラットフォームのパランティア・テクノロジーズが7.9%安と急落。同社の株価は前日までに、昨年末比で2.7倍に膨れていた。
 中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.1%安と3日ぶりに反落している。主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(BILI/NASDAQ、9626/HK)が5.0%安、禾賽科技(ヘサイ・グループ:HSAI/NASDAQ、2525/HK)が4.6%安、小鵬汽車(エックスポン:XPEV/NYSE、9868/HK)が3.9%安と下げが目立った。そのほか、6日に香港重複上場を控える自動運転技術の小馬智行(ポニーAI::PONY/NASDAQ、2026/HK)が9.8%安と急落している。
 内部環境にも気がかり材料がある。中国では今週も10月経済指標の公表が相次ぐ。きょう5日は民間が集計するRatingDog中国サービス業PMI、7日は同月の貿易統計、9日は物価統計などだ。本日の取引時間中(日本時間10時45分ごろ)に報告されるRatingDog中国サービス業PMIについては、前月の52.9から52.5に低下すると予想されている。これまでに発表された経済指標では、中国経済の鈍化を示唆する内容が目立つ状況だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行か。米中貿易摩擦の緩和や中国の政策に対する期待感などは続いているが、昨夜の米ハイテク株安が中国株マーケットにも波及しそうだ。


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